帯広市議会 2022-04-01
12月09日-03号
令和 4年第7回12月定例会〇議事日程日程
番号事件番号内 容 等第1
会議録署名議員の指名について第2議案第 94号令和4年度帯広市
一般会計補正予算(第12号)議案第 95号令和4年度帯広市ばん
えい競馬会計補正予算(第4号)議案第 96号令和4年度帯広市
水道事業会計補正予算(第3号)議案第 97号令和4年度帯広市
下水道事業会計補正予算(第2号)議案第 98号帯広市手数料条例の一部改正について議案第 99号帯広市職員等の旅費に関する条例の一部改正について議案第 100号帯広市
職員退職手当支給条例の一部改正について議案第 101号帯広市
市民活動交流センター条例の一部改正について議案第 104号損害賠償の額の決定について議案第 105号公の施設の指定管理者の指定について(帯広の森)議案第 106号公の施設の指定管理者の指定について(帯広市都市公園(緑ヶ丘公園ほか))議案第 107号令和4年度帯広市
一般会計補正予算(第13号)議案第 108号令和4年度帯広市ばん
えい競馬会計補正予算(第5号)議案第 109号令和4年度帯広市
水道事業会計補正予算(第4号)議案第 110
号地方公務員法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備等に関する条例制定について議案第 111号帯広市職員給与条例の一部改正について議案第 112号帯広市特別職の職員の給与に関する条例の一部改正について議案第 113
号帯広市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について議案第 114号帯広市一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部改正について議案第 115号帯広市
会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の一部改正について 一般質問について ──────────────〇会議に付した事件 議事日程に同じ ──────────────〇出席議員(27人) 1番 石 橋 勝 美 2番 佐々木 直 美 3番 椎 名 成 4番 上 野 庸 介 5番 林 佳奈子 6番 小 椋 則 幸 7番 鬼 塚 英 喜 8番 大 平 亮 介 9番 菊 地 ル ツ 10番 大 林 愛 慶 11番 清 水 隆 吉 12番 今 野 祐 子 14番 大和田 三 朗 15番 木 幡 裕 之 16番 石 井 宏 治 17番 西 本 嘉 伸 18番 杉 野 智 美 19番 楢 山 直 義 20番 鈴 木 正 孝 21番 稗 貫 秀 次 22番 清 水 誠 一 23番 大竹口 武 光 24番 大 塚 徹 25番 横 山 明 美 26番 佐々木 勇 一 27番 稲 葉 典 昭 28番 鈴 木 仁 志 ──────────────〇欠席議員(1人) 29番 有 城 正 憲 ──────────────〇欠員(1人) ──────────────〇出席説明員 市長 米 沢 則 寿 副市長 安 達 康 博 副市長 池 原 佳 一
公営企業管理者 中 野 雅 弘 教育長 広 瀬 容 孝 代表監査委員 川 端 洋 之 政策推進部長 中 里 嘉 之 総務部長 廣 瀬 智 職員監 河 原 康 博
市民福祉部長 下 野 一 人
市民福祉部保健医療担当参事 五十嵐 ゆかり 経済部長 吉 田 誠 農政部長 桃 井 順 洋 都市環境部長 和 田 亮 一 上下水道部長 倉 口 雅 充 学校教育部長 服 部 哲 也 生涯学習部長 井 上 猛
監査委員事務局長 河 本 伸 一 ──────────────〇
事務局出席職員 事務局長 小 池 晃 一 書記 木 下 忠 実 書記 田 中 彰 書記 逢 坂 尚 宏 書記 鈴 木 秀 平 書記 石 山 亮 太 書記 蓑 島 優 貴 書記 橋 場 大 地
~~~~~~ 〇
~~~~~~ 午前10時0分開議
○鈴木仁志副議長 地方自治法第106条第1項の規定により、議長に代わりまして議長の職務を務めさせていただきます。
~~~~~~ 〇
~~~~~~
○鈴木仁志副議長 ただいまから、本日の会議を開きます。
~~~~~~ 〇
~~~~~~
○鈴木仁志副議長 ここで、事務局長に本日の議事日程などについて報告させます。
◎
小池晃一事務局長 報告いたします。 本日の出席議員は27人であります。 次に、本日の議事日程でありますが、お手元に配付の議事日程表第3号により御了承いただきたいと思います。 報告は以上であります。
~~~~~~ 〇
~~~~~~
○鈴木仁志副議長 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員に、27番稲葉典昭議員及び1番石橋勝美議員を指名いたします。
~~~~~~ 〇
~~~~~~
○鈴木仁志副議長 日程第2、議案第94号令和4年度帯広市
一般会計補正予算第12号外20件を一括して議題といたします。 これから昨日に引き続き、議案に対する大綱質疑並びに一般質問を行います。 初めに、
杉野智美議員から発言の通告があります。 18番
杉野智美議員、登壇願います。 〔18番
杉野智美議員・登壇・拍手〕
◆18番(
杉野智美議員) おはようございます。 通告に従いまして質問をいたします。 障害のある子供と家族が安心して暮らせる施策の充実について、初めにお聞きをいたします。 児童福祉法は、全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され、保護されること、その心身の健やかな成長及び発達並びに自立が図られることその他の福祉を等しく保障される権利を有すると規定しています。また、第2条は、全て国民は、児童が良好な環境において生まれ、かつ、社会のあらゆる分野において、児童の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され、心身ともに健やかに育成されるように努めなければならない、このように規定をしています。 世界の障害者の福祉も大きく変化をしています。日本が2014年に批准をした
障害者権利条約、「私たちのことを、私たち抜きに決めないで」を合い言葉に、当事者の粘り強い運動と議論の積み重ねで策定されました。この条約は、障害を理由とするあらゆる差別を禁止し、障害のある子供の支援に当たっては、一人ひとりの障害の状態や発達に応じた合理的な配慮を求め、障害者が障害のない人と同様の当たり前の暮らしをするために、あらゆる権利を保障し支援を行う社会的責任が、国や自治体にあることを宣言したものです。 障害児福祉は、憲法の
基本的人権保障を土台に、子どもの権利条約や
障害者権利条約、児童福祉法に掲げられた目標を一つひとつ実現させていくことであり、そのためには、施策の検証や実践を進めていく不断の努力が欠かせないと考えます。 初めに、市の障害児福祉についての基本姿勢を伺います。 市は、第三期帯広市障害者計画に基づき、昨年2021年に第六期帯広市
障害福祉計画を策定。
障害者支援法に基づく
市町村障害者福祉計画、児童福祉法に基づく18歳未満の児童に対する
市町村障害福祉計画として位置づけ、施策を進めてきているところですが、進捗の状況、課題についてお聞きをいたします。 第六期帯広市
障害福祉計画の策定のために市が行った調査では、初めて18歳以上と18歳未満に分かれた調査が行われ、障害のある子供の現状が浮き彫りになっています。 その回答を見ると、一緒に生活している人は、親が95.8%、兄弟姉妹と同居は56.9%、祖父母が11.1%。一人でできないことを誰が手伝っているのかという質問には、親94.4%、兄弟姉妹30.6%、祖父母22.2%、そしてヘルパーや職員16.7%となっています。18歳以上の方の支援の担い手が、親に次いでヘルパーや施設の職員、このようになっていますが、家族のほかに
福祉サービスが利用されていることと比べて、18歳未満の障害児のケアが、家族中心になっているのが現状です。 今月2日、5年前、京都の集合住宅で3歳の長男を浴槽に沈めて殺害した罪に問われている母親の裁判が開かれて、検察は、子供の人生が奪われた結果はあまりに大きいとして、懲役8年を求刑しました。命を絶たれた子供は、障害のある子供。裁判で検察は、自閉症や発達障害が疑われたが、自分のペースで成長し、懸命に生きてきた。被告はかわいそうだとレッテルを貼り、自身の悩みや育児から解放されるために殺害したなどと指摘をして、子供の人生が奪われた結果はあまりに大きいと述べ、懲役8年を求刑しました。 これに対し弁護側は、被告は子供の障害を受け入れようと努力していたが、うまくいかずに、不安や焦りを募らせた。自ら双極性障害に苦しむ中、夫は育児に参加せず、相談しても突き返され、孤立感に追い詰められていたと述べ、執行猶予のついた判決を求めたとのことです。 障害を持つ子供の命が奪われるという胸が痛くなる事件が後を絶ちませんが、障害を持つ子供を育てる保護者からは、決して他人事とは思えないとお話をお聞きします。 コロナ禍で子供の感染者が増加し、学級閉鎖、保育所に登園、登校できない状況が長期化していますが、孤立や孤独化する家族の状況にも手だてが必要です。 障害のある子供と家族を支え、子供の能力や可能性を最大限に伸ばしていくために欠かすことができない障害の早期発見、早期療育の体制。市は、発達に心配や障害のあるゼロ歳から18歳までの相談窓口である
こども発達相談室を
保健福祉センター内に設置。理学療法士1名、保育士2名、臨床心理士1名、心理相談士1名の5人の体制で、電話相談、来所相談、家庭訪問で相談を実施してきています。乳幼児健診や保育所などで発達のつまずきや心配に気づく事例が増加し、市や医療機関への相談に数か月かかると聞いています。相談の現状と課題についてお聞きをいたします。 こうした状況が子供と家族にどのような影響をもたらすと考えますか、お伺いをします。
障害者総合支援法の位置づけとして、障害児の
支援サービスを利用するために、
障害児サービス等利用計画づくりが義務づけられましたが、市の計画策定率をお聞きします。 あわせて、
障害児サービス等利用計画を相談支援で実施している割合と、家族や当事者が自ら策定する
セルフプラン、この割合についてお聞きをいたします。 次に、
新型コロナウイルス感染の長期化、深刻化によって、住民の健康と暮らしが深刻化する中で、自治体職員の在り方、働き方についてお聞きをいたします。 帯広市の職員は、1,327人の常勤職員と861人の非常勤職員、合わせて2,188人。長期にわたる
新型コロナウイルス感染症によって、市民の健康と暮らしが、これまで誰も経験したことがない不安、危機に及ぶ中で、住民福祉の向上を責務とする地方自治体の役割は重要性を浮き彫りにしています。 国は何もしていない、市は何をしているのか姿が見えないなど、市民の声の背景には、こうしたときこそ市民の困難に寄り添い、住民福祉の向上という地方自治体の責務を果たしてほしいという願いそのものと考えます。 帯広市の職員1,327人の常勤職員、そして861人の非常勤職員、合わせて2,188人、憲法に定められた全体の奉仕者として重要な役割を担います。コロナ禍における公務労働者の役割について、市長の認識をお聞きをいたします。 昨年、総務省は、コロナ禍での公務員の時間外労働の状況の全国調査を初めて実施しました。
新型コロナウイルスの第4波の昨年4月から6月に行われた調査では、残業や休日勤務の時間が月間上限を超えた自治体職員が、3か月間で延べ11万6,675人に上ったとのことです。残業時間の上限とは、原則月45時間、年360時間ですが、忙しい部署は月100時間未満、年720時間と定められています。月100時間は、労災認定の基準となる過労死ラインに当たるわけです。 コロナ禍の正職、常勤職員の時間外労働について、1人当たりの時間外勤務時間、現状と推移、また月45時間を超える残業を行った職員数、そして100時間を超える残業を行った職員数を伺います。 あわせて、こうした実態の要因について考えをお聞きいたします。 住民福祉の向上を目的とする地方自治の責務を担うのは、2,188人の全ての職員です。ところが、職員定数は、平成24年から10年間で69人の削減、常勤職員数は59人減少しています。一方で、非常勤職員は671人、割合で32.59%から、882人、39.89%に増加をしています。地方自治体の業務が減少したわけではなく、新しく対応しなければならない業務が増えていると思いますが、職員定数の削減、常勤職員の減少となっている要因は何でしょうか、お聞きをいたします。 2017年、地公法等が改正されて、
会計年度任用職員制度という自治体労働者の新たな制度が2020年から施行され、3年目を迎えています。本市では、全職員の39.35%、約4割を占めています。 週38時間45分を超えるとフルタイム、フルタイムより労働時間が5分でも10分でも短くなれば、重い仕事だろうが専門性の高かろうがパート職員と分類でき、退職手当、共済の加入などができないなど待遇に差ができる、こういうトリックがあることも議論になってまいりました。 フルタイムとパートタイムの人数、また男女それぞれの人数はどうなっているのでしょうか、伺います。 公務は、地元住民の雇用をつくるという役割も担っていますが、
会計年度任用職員の増加が、地域に経済的自立を困難にする雇用を生み出していると言えないでしょうか、考えを伺い、1回目の質問といたします。
○鈴木仁志副議長
米沢則寿市長、登壇願います。 〔
米沢則寿市長・登壇〕
◎
米沢則寿市長 おはようございます。 杉野議員の御質問中、市職員の役割についてお答えいたします。 地方自治体は、地域住民に最も身近な行政を担っており、職員には住民の様々なニーズにきめ細やかに対応することが期待されていると認識しております。このため、職員には日頃から現場に足を運び、地域の声に真摯に耳を傾け、自分たちの足元で今何が起きているのか、的確に把握するよう求めてきたところであります。 長引く感染症の流行により、市民生活への影響が大きくなる中、職員は市民にとって今何が必要か、また市として何ができるのかを考え、ワクチン接種の推進といった感染症の拡大防止策や、事業者や生活困窮者の支援などに日々全力で当たってきております。 柔軟な人員配置や組織機構の見直し、ICTを活用した業務の効率化などを通して、職員の負担の軽減にも取り組んできたところでありますが、前例がない事態に、最前線で対応する職員には、今なお大きな負担がかかり続けているものと認識しております。 このため、今後も限られた人的資源の中で業務の取捨選択を行いながら、市民ニーズにしっかりと対応できる組織づくりに取り組んでまいる考えであります。 私からは以上であります。
○鈴木仁志副議長 下野一人
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 御質問中、最初に障害のある児童に対します支援の基本的な考え方についてお答えいたします。 帯広市におきましては、第三期帯広市障害者計画におきまして、「人にやさしいまち、人がやさしいまち」を基本理念としまして、障害を特別なものとして考えるのではなく、市民誰もが相手の視点に立ち、相手を思いやる心が育まれる地域づくりを進めているところでございます。 また、早期発見、早期療育の視点に立ちまして、乳幼児期から一人ひとりの発達に応じました支援と療育を進めてきているほか、国の
インクルーシブ教育の方向性を踏まえた多様な学びの場の整備に向けて取り組んでいるところでございます。 次に、
障害者福祉計画の進捗状況についてでありますが、こちらは障害のある児童から大人までの幅広いサービスの提供体制を確保するための方策を示してる計画であり、計画におきましては、入所施設からの地域移行、
相談支援体制の充実、就労支援の強化、発達支援体制の充実の4つの重点項目を掲げてきてございます。 これまで、地域生活拠点の面的な整備に向けた圏域体制の開始など、相談体制の充実を図りましたほか、
居宅訪問型児童発達支援事業所の確保をするなど、期間中の達成に向けました取組みを行いまして、順調に進んできていると捉えてございます。しかしながら、サービス量の確保につきましては、特に
障害児相談支援につきましては、希望者が計画数値を上回っており、対応する事業所の確保が課題と捉えてございます。 次に、発達相談についてでありますが、帯広市の
こども発達相談室におきまして、市民から障害や発達に心配のある子供に関します相談があった場合、来所の相談や電話相談などで可能な限り早期に対応しまして、必要なアドバイスを行うなどの支援を行ってきてございます。相談の中で発達検査の希望がある場合には、実施までに一定の期間を要していることにより、療育につながるまでに時間がかかると認識をしてございます。 次に、障害児支援の相談体制でありますが、こちらの先ほどの
こども発達相談室で受けました障害児に対する相談件数は、令和3年度では900件を超え、相談室を設置した平成24年度と比較しますと約3.8倍となってございます。また、
障害福祉サービスを利用します児童の
セルフプラン率になりますが、令和3年度の希望者におきましては100%となっているところでございます。 相談体制としましては、発達検査を含めました2歳児相談を平成24年度に開始し、その後、平成25年度から3歳児相談、平成29年度からは4歳児の相談を開始するなど拡充し、対応してきているほか、各関係機関が適切な役割分担の下、保護者が障害のある子供の成長に応じて切れ目なく相談することができるよう、
自立支援協議会等におきまして、事業所と協議を進めてきているところでございます。 こうした体制の充実に加えまして、市内の
相談支援事業所などの相談窓口に関する周知にも取り組んできておりますが、近年、相談の増加が続く中、保護者が孤立することなく、不安や心配なことを相談し、必要な支援を受けることができるよう、相談者に寄り添った対応に努めているところであります。しかしながら、今後さらに相談件数がより増大した場合の対応につきましては、検討が必要と考えてございます。 以上でございます。
○鈴木仁志副議長
河原康博総務部職員監。
◎
河原康博職員監 御質問中、職員に関わる部分についてお答えいたします。 初めに、職員1人当たりの時間外勤務時間数につきましては、令和2年度が145時間、令和3年度が151時間となっており、増加の傾向にございます。 次に、令和2年度の月45時間を超える時間外勤務があった職員数は延べで849人で、このうち100時間を超える時間外勤務があった職員数は延べ74人、令和3年度につきましてはそれぞれ延べ802人、延べ91人となっております。 この時間外勤務が増加している要因につきましては、直近では
新型コロナウイルス感染症に係る臨時的な業務の増加によるもののほか、ここ数年におきましても様々な計画策定の増加、それから制度改正の頻度、スピードも増していると感じております。そのため、対応の期間を十分確保できないことが要因の一つと捉えております。 次に、常勤職員の減少についてという部分でお答えいたします。 これにつきましては、消防広域化による消防事務組合への職員移管のほか、公立保育所の民間移管やごみ収集業務の業務委託など、事務事業の見直しを進めたことが要因と考えております。 次に、
会計年度任用職員の人数等についてお答えいたします。 こちらにつきまして、令和4年4月1日現在の週20時間以上勤務する
会計年度任用職員数についてですが、こちらは861人で、
フルタイム勤務の男性は20人、女性は43人、
パートタイム勤務の男性は142人、女性は656人となっております。 最後に、経済的自立ということの御質問の部分につきましては、
会計年度任用職員の多くが
パートタイム勤務であることもありまして、経済的自立という面では十分な収入があるとまでは言えませんが、一方で、多様な働き方へのニーズも一定程度あるものと考えております。 いずれにいたしましても、私どもとしましては、国の考え方を基本に、職務の内容や職責に応じて適正に定めているものと認識しております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 杉野議員。
◆18番(
杉野智美議員) 2回目の質問をいたします。 初めに、子供の最善の利益をということで、障害のある子供と家族の今現状がどうなっているのかということで、1回目質問をさせていただいたところです。
こども発達相談室は、2012年に設置されて10年がたったわけです。障害児に関する相談件数が昨年度900件を超えたと、10年間で3.8倍になったということでした。相談の体制を、2歳児、3歳児、4歳児ときめ細やかな相談体制をつくってきたこと、こうした体制がつくられてきたことは重要だと思います。 一方で、支援計画の
セルフプラン、先ほど
セルフプランは100%っておっしゃったと思うんですが、事業者が立てている計画もあるんですが、実際には
セルフプランの割合が非常に高くなっているとお聞きをしているわけなんですよね。それをどういう意味で100%と言ったのか、後でちょっともう一回お聞きしたいんですが、
セルフプランというのも含めてなんですけど、支援の計画というのは、計画の策定のためには、丸ごとの生活を把握して、どのようなサービスがその子に適切なのか、
地域相談支援事業所が策定する場合は多くの時間がかかって、継続支援も合わせると、新たな計画策定が受けられない状況も出てきていると、このようにもお聞きしています。 我が子の成長や発達に必要なプランを立ててほしいと願っても、かなわない状況が生まれていると。
セルフプランを立てるしかないと、件数が増えているということなんですけれども、それを望んでしてるんではなくて、自分で立てなければサービスを受けられないということから、
セルフプランが増加している、こんな実態があるわけです。 増加する障害児に関する相談に、支援体制が追いついていない。課題としても、先ほどそのようなお答えもございましたが、現状、そのような状況だということなんですね。どのような対策が必要なのか、量が増えていかなければいけないのか、これからの体制のことも含めてなんですけれども、この対策をどう練っていくのか、考えをお聞きしたいと思います。 市の障害者施策の基本姿勢は、「人にやさしいまち、人がやさしいまち」を実現するとのことです。障害者の立場に立ち、どの子供も発達の権利が保障されるまちにする努力が不断に必要だということ、これがなければ、優しいまちともならないわけです。 障害児の相談に時間がかかっています。この期間、子供は成長、変化し、保護者や保育所などで適切な支援の援助を求めているのが現状であります。次期計画の策定に当たって、障害児の現状、家族の現状をさらに分析する必要があると考えますが、こうしたアンケート調査も含めて見解を伺いたいと思います。 自治体職員の働き方について、役割についてということでお聞きをしました。コロナ禍における公務労働者の役割については、地方自治体は住民に最も身近な行政主体である、職員は住民の様々なニーズにきめ細やかに対応することが期待されていると市長から御答弁がございました。一方で、前例がない事態に最前線で対応する職員には、負担が大きくかかっているという認識も示されたわけです。 コロナ危機と言いますが、この根幹は感染症への対応です。夏に行ってきた研修で保健師さんのお話を伺ったんですが、保健師は憲法第25条と第13条を基本に働いている。感染症の定石は、住民の理解と協力の下、無症状者を含む感染症の早期発見と隔離だとおっしゃっていました。住民の健康を守るというのも、公衆衛生の、守るというのが、うかんむりの守るではなくて、公衆衛生の衛ですね、そういう公衆衛生なんですよ、基本がね。そういう衛の字で守るということが、保健師のそういう基本なんだというお話でした。 公衆衛生の担い手は保健師であり、第一線の行政機関である保健所が十勝管内に5か所あったわけですが、1か所に減らされている。先日、難病の受給者証が期日までに届かないという事態まで起こってしまっているわけです。市民の健康が守られない事態に陥ってしまう。帯広の保健所を元の機能に戻すよう、道に声を上げていただくことを求めておきたいと思います。 さて、職員の時間外労働ですが、過労死の認定基準、脳梗塞や心臓疾患の場合の基準は1か月100時間、2か月から6か月の平均が80時間の時間外労働が、この認定の基準ということなんです。延べ91人がそういう働き方をしている。過労死ラインを超えるような労働環境は、改善をしなければなりません。どのように改善をしていくのでしょうか、お伺いをいたします。 市民の命と暮らしを守っているのが、1,327人の正職員と861人の
会計年度任用職員という非常勤職員です。この十数年を見ると、民間移管や消防広域化などもあったが、正職員は減少して、職員定数で69人、常勤職員数で59人減少して、非常勤職員が32.59%から39.89%、約4割になっているわけです。増加しているわけです。 1人当たりの時間外労働は、110時間から151時間に1.4倍近くに増えています。現場では、非常勤の人には残業させられないからと、正職員が頑張る、こういうことになっているともお聞きをしています。残業時間を減らすためには、何でも非正規、民間移管ではなく、必要な人数は正職員にするという対策も必要だということではないでしょうか。申し上げておきたいと思います。
会計年度任用職員ですが、
フルタイム勤務63人に対してパートは798人、98%以上だということです。週38時間45分に満たないパート職員の方にも、パートのままでいい、フルタイムに替わりたい、できれば正職員にと希望を聞くべきではないでしょうか。実際に聞いているのでしょうか。 総務省の通知、
会計年度任用職員制度の施行に向けた留意文書でも、フルタイムでの任用を抑制しては駄目、人材確保にもつながると示しているわけですが、通知の趣旨に沿い、希望する方は
フルタイム勤務に処遇改善を図るべきではないでしょうか、お伺いいたします。 特に、保育所、図書館、百年記念館、こうした有資格者が担う
パートタイム勤務の職ですが、
パートタイム勤務で働いている方たち、有資格が必要な職場でどうなっているかということなんですが、図書館は
会計年度任用職員30人全員がパートタイム、20人が有資格者ということです。百年記念館は、会計年度8人全員パートタイムで、学芸員資格を持っている方たちです。保育所が、パートタイム30人中15人が有資格者という状況です。フルタイム化によって、必要な資格を持つ人材の確保を行うことは、行政運営にも重要ではないでしょうか、考えをお聞きしたいと思います。 2020年にスタートした
会計年度任用職員制度は、公務の臨時職員が雇用を継続できないという不安定な雇用を改善するという目的もあったと思いますが、市では基本的に1年ごとに4回更新、5年上限という制度でスタートをしてきました。現在、有期雇用の
会計年度任用職員について、4回までの更新が可能となっていますが、その後、希望者は公募に応募してくださいとなると、雇用不安の解消は図られないことになります。希望者を無期雇用に転換することは、法令上制限されているのかどうか、このことをお聞きして、2回目の質問といたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 まず最初に、先ほど1回目の答弁の修正をお願いしたいと思います。 先ほど
セルフプランの割合を100%と申しましたが、62.9%の誤りでございました。申し訳ありません。 御質問中、最初に相談支援についてお答えいたします。
障害福祉サービスの支援計画につきましては、サービス利用者の増加に伴い、希望しても計画相談支援の利用までに時間を要している事例がありまして、帯広市地域
自立支援協議会等におきましても、地域課題として挙げられているところでございます。希望する全ての利用者が速やかに計画相談支援の利用を開始できるように対応に努めてきておりますが、地域の
相談支援事業所の対応にも限界がありまして、
セルフプランの利用者が多い状況となってございます。 帯広市といたしましては、専門職による計画相談支援が必要な利用者が、地域の
相談支援事業所を利用することができ、適切な療育を受けることができる
相談支援体制について、発達支援センターや
相談支援事業所などの関係機関と協議していく必要があると考えてございます。 次に、次期計画策定に向けました現状分析については、その障害のある児童、その家族が置かれた状況、そこの部分につきましての考え方でございますが、障害のある児童やその家族の置かれた状況、困り事などの実情を把握することが重要と認識してございます。そのために、次期障害者計画、
障害福祉計画の策定に向けましては、当事者のみならず、ケアする家族へのアンケート調査などを行いながら現状の把握を行ってまいりたいと考えてございます。 また、市民意見交換会に加えまして、実際に障害児の支援に従事しております
相談支援事業所とも協議を重ねることで、障害のある児童やその家族の置かれている状況、困り事などを把握し、必要な支援を検討してまいりたいと考えてございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 河原職員監。
◎
河原康博職員監 御質問中、職員に関わる部分についてお答えいたします。 初めに、長時間勤務の部分ですが、職員の健康が損なわれるような長時間勤務は、私も是正する必要があると認識しておりまして、これまでも人員体制の強化などに努めてきておりますが、十分な状況にあるとは考えておりません。 このため、継続的な取組みにはなりますが、これまで以上に特定の職員に過度に負担がかからないよう、定期的に所属長や職員に働きかけるとともに、繁忙な部署に対する応援体制の構築、こういったものに対しての人員の確保、さらには全体として年間を通しての適正な人員数を配置できるように、採用にも努めてまいりたいと考えております。 次に、
会計年度任用職員のフルタイム化の部分ですが、各職場での業務量に応じまして、毎年度職員の配置数の調整をはじめまして、
会計年度任用職員の職の改廃、それから勤務時間などを設定しておりまして、行政運営上、こういったことを考えますと、単に処遇の改善等を目的として
会計年度任用職員の勤務時間の延長をするということは、必ずしも適切ではないと考えております。今後も環境の変化に合わせまして、
会計年度任用職員の勤務条件を決定していく考えであります。 それから、無期雇用への転換という部分です。
会計年度任用職員の任期は、1会計年度内とされておりまして、文字どおりの意味での無期雇用というのは、法令上はできないと考えておりますが、お話にもありましたように、再度の任用、それから選考による採用につきましては除外をされていないため、結果的に相当長期に及ぶ任用というものはあり得るとは認識しております。 私からは以上です。
○鈴木仁志副議長 杉野議員。
◆18番(
杉野智美議員) それでは、3回目の質問です。
障害者権利条約に、その前に、
セルフプランの修正をしていただいたんですけど、100%といったら全部が
セルフプランということになりますけど、3人に1人は
セルフプラン。その数も、資料をいただいていましたけれども、増加をしてきているんですよね。これ、障害児のお母さんたちに伺いますと、やはり専門的な知識がないと、とてもやっぱり自分でつくるということにはならないということで、結局、支援事業所などの手だてを立てられない場合は、市も相談には乗るとおっしゃってるわけですが、非常に重荷になっていると。 それができないと、次の支援に結ばないという矛盾もあるわけですから、やはりその入り口の支援、体制がやはり、相談が長引いていると、相談までに時間がかかるということは、その体制の枠が足りないのか、実際には体制が追いついていないということしかないと思うんですよね。そこをしっかりと現状を見ながら、次に向かっていかなければいけないなと思っているわけです。
障害者権利条約を、日本は批准したのが大変遅かったんですが、批准したわけですが、日本政府の取組みについて、国連の権利委員会が今年の夏、初めて審査を行っています。この総括所見では、障害関連の国内法及び政策が、条約に含まれる障害の人権モデルと調和していないと、法律や規制、実践にわたる障害の医学モデルの永続化に懸念を表明したと述べられているんです。 こう勧告がされたわけですけど、医学モデルというのがどういうことなのかということなんですが、障害は、病気や障害などの健康状態から引き起こされた個人の特性とする考え方、これが医学モデルだというんですよね。それで、私自身も障害は個人の特性であって、それを取り除いてあげることが障害福祉の在り方だと、こう考えてきましたし、そのように擦り込まれてきたところがあります。 実は、先日新聞に
障害者権利条約の記事がありました。そこではこのように述べられていました。 僕は、数メートルしか歩けない。だけど、電動車椅子があり、段差がなければ自由に動き回れる。歩行が困難な障害者だとは感じない。 筋肉の難病のある青年の発言でした。体や心の機能に障害がある人にとって、段差など社会の側がつくる不利益の排除こそ障害、こういう考えが、
障害者権利条約に示された障害者観だということなんですよね。障害者の人権を主体として、社会の側にある壁を取り除くための政策と実践が、総括所見として日本政府に勧告されたのだということです。ここは、やはりよく学ばなければいけないなと感じました。 「私たちのことを、私たち抜きに決めないで」というのが合い言葉なんですが、市の障害者福祉の現状をしっかり捉え、見直しや実践を進めていくと。先ほど、今度の新しい計画にそのような現状が分かるようなアンケートも実践していくというようなお答えもあったんですが、その
障害者権利条約に基づいた障害児施策、障害施策、その基本的な考え方に立たなければいけないと考えるんですが、この見解を最後伺っておきたいと思います。 自治体職員についてですが、職員の役割や働き方を伺ってきました。過労死裁判を闘う家族の方が、命より大事な仕事はないと話されています。職員の命が守られなければ、市民の命を守ることはできないわけです。市民に最も身近な行政を担う公務労働者が、市民の思いに耳を傾けられる体制の確保を求めます。 標準数に満たないケースワーカーについては、昨日、稲葉議員への答弁で、生活保護行政に求められる人員を確保していく方向性は、総務部及び市民福祉部で共有をしていると、来年度の体制強化に向けて、所管部署と協議を続けていると、このような御答弁がありましたので、あえて伺いません。 市民の思いに耳を傾けるのがケースワーカーの出発点。体制をまず整えることを求めるものです。
会計年度任用職員の処遇改善と雇用の安定についてですが、継続して必要とされる職にあって、問題なく働いている人を一律に公募をかけることは問題があるのではないでしょうか。無期転換が法令上制限されていないということでしたが、一律に公募をかけない、公募にかけることはしない、無期転換をできるところで実施すべきではないでしょうか。考えを伺いたいと思います。 岐阜県の飛騨高山市の神岡図書館が、実は選書作業ができる熟練した司書を確保できず、2020年4月1日から貸出し、返却、予約以外の一部の図書館サービスを休止するという市民にお知らせを出したわけです。この図書館のウェブサイトに掲載がされたということです。専任司書はいるが、嘱託。2020年4月から1年有期の
会計年度任用職員となり、専門的技術を持つ司書が応募をしてこなくなった、これが要因です。 館長の御挨拶、ウェブ上の御挨拶には、図書館で本を読む自由は、基本的人権の一つである知る権利を持つ全ての国民に、さらには国籍や貧富の差、障害の有無も一切関係なく、必要とする人には誰でも平等に与えられるものです。この知る権利をもって人は何を得るのか、それを提供するのが、図書館で働く司書の役割です。 これが地元の新聞でも取り上げられました。市長らは、司書を順次正規職員化していくと議会で答弁したということなんです。どこにでも起こり得る問題であり、検討が必要だと考えます。
会計年度任用職員という非正規雇用の公務労働者が増加することが、地域経済にどう影響するのかということもお伺いをしました。 物価高騰と市民生活の悪化が深刻になっています。現状の打開には、賃上げが鍵だと思います。この賃上げについては、政府も日銀も経済界も、誰もが否定をしません。海外の賃上げは、中小企業への緊急的な支援を集中的に行って実現しているということなんですが、物を買う力をつけると、中小企業の売上げも押し上げていく。
会計年度任用職員という官製ワーキングプアを拡大させることは、地域経済も縮こまらせる要因につながると考えます。地域経済を元気にする、そのためにも、この会計年度職員の問題という公務労働の非正規化の問題、しっかり取り組まなければいけないと思うわけです。 もう一つのこの地域経済を元気にする鍵が、男女の賃金格差の是正だと考えます。
会計年度任用職員の男女の人数もお伺いをしましたが、フルタイムは男性が20人、女性43人。パートタイム労働者、これが非常に処遇は低いわけですが、この
パートタイム勤務の女性の割合を見ますと、男性142人に対して女性が656人、低処遇の
パートタイム勤務の8割が女性だということなんです。 ジャーナリストの竹信三恵子さんは、資格のある働き手や熟練者に非正規公務員の低処遇が放置されてきたのは、ジェンダー差別だとおっしゃっています。女性は夫がいるから、安くても不安定雇用でも生きていける。介護や保育のように女性が家庭内でただ引き受けてきた仕事に、なぜそんなに賃金を払うのかという女性の仕事への蔑視があったからだ。行政はこうした住民の間にあるジェンダー秩序を、暗黙の通念を利用して人件費を抑え込んできたと、このように発言をしているわけです。 ジェンダー平等の視点で働き方を検証し、ジェンダー差別をなくしていくべきではないでしょうか、見解を伺いたいと思います。 市長の御答弁、冒頭にお伺いをしたんですが、物価高、感染症の長期化という困難の中で生活する市民にとって、住民福祉の向上を目的とする自治体と職員への期待は、市民にも大きく広がっています。どのように挑戦をしていくのか最後にお伺いをいたしまして、全ての質問といたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 今後の帯広市の目指す障害者施策の考えについてでありますが、現在国におきましては、共生社会の実現に向けまして、
障害者権利条約との整合性も図りながら、第5次の障害者基本計画の策定が進められているところであります。 帯広市におきましても、これまでも障害者計画に基づき、市民誰もが相手の視点に立って考え、相手を思いやる心が育まれる地域づくりに向け、当事者の方々の団体や障害の福祉関係機関、また社会福祉法人や
福祉サービス事業所など障害福祉に携わる方々と様々な意見交換をしながら、施策を進めてきているところでございます。 今後におきましても、「私たちのことを、私たち抜きに決めないで」というそういう思い、その意識を常に持ちながら、障害者施策を推進してまいりたいと考えてございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 河原職員監。
◎
河原康博職員監 私から、職員に関わる部分についてお答えいたします。 まず、
会計年度任用職員の採用に当たりましては、基本的にホームページ等でできるだけ広く募集を行うことが望ましいとされておりまして、このため、現在主に4回という形で行っている選考による再度任用を無制限に繰り返すような運用は、避けるべきであると認識しております。 次に、
会計年度任用職員における男女差の部分ですが、こちらにつきまして、給与の決定に当たりましてももちろんですが、職員の募集や採用において、採用試験の申込みの性別記載欄を廃止するなど、性別による差を設けるような取扱いをしておりません。 いずれにしましても、性別の違いにかかわらず、職員が生き生きと働くことができる職場環境を整えていくことが必要であると認識しております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 廣瀬智総務部長。
◎廣瀬智総務部長 御質問中、職員はどのように挑戦していくのかという部分、最後にございましたので、私のほうからお答えをさせていただきます。 コロナ禍にありましたこの3年におきましては、市民の皆さんにとりましてもそうでありましたように、多くの職員にとりましても、これまでに経験したことのない状況、その中での新たな挑戦の連続であったと感じてございます。昨今の物価高騰等も加わりまして、困難な状況は続きますが、我々職員もこの間の経験などを糧に、市民を思う想像力、それから寄り添う力を一層高めまして、的確な対策を講じれるよう努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○鈴木仁志副議長 以上で
杉野智美議員の発言は終わりました。 次に、大塚徹議員から発言の通告があります。 24番大塚徹議員、登壇願います。 〔24番大塚徹議員・登壇・拍手〕
◆24番(大塚徹議員) おはようございます。 それでは、通告に従い、順次質問させていただきます。 まずは、市長の政治姿勢ですが、市民は今一番何を望まれているのかを的確に捉まえ、政策化、予算化するのが市長、市の役割であり、その市民の声を聞き、市長、市に議会でただすのが議員の役割であります。その大事なこの場において、今私の周りの市民が関心を持っている、触れられることが多い3点につき、まず質問をさせていただきます。 まずは、やはり
新型コロナウイルス対策です。
新型コロナウイルス感染症に関わる新規感染者数の全数把握が全国一律で見直されたことに伴い、北海道は9月27日発表分から、高齢者や妊婦ら重症化リスクが高いと見られる感染者だけを公表しております。集計も居住地別から、発生を届け出た医療機関の所在管内別に改められました。これにより、各管内における感染者数は医療機関の報告のみで、北海道陽性者登録センター分は含まれていないものの、十勝の感染者数はほかの管内の感染者数と比較すると高く推移している状況にあり、病床使用率も高く、市民も不安を抱えながら暮らしている状況にあります。 こうした状況を踏まえ、帯広市は感染対策をどのような考えで取り組んでいるのか、いくのか、まずは市長にお伺いをいたします。 また、ほかの地域と比較し高く推移している十勝・帯広の感染状況の要因をどのように捉えているのか、そして、感染者数動向状況を見て、市民は一喜一憂、用事、行動を決めている感が多い中、新規感染者の公表数が大きく乱高下となることに、市民は疑問、不安を感じております。この理由について確認させていただきます。 次には、除雪対策です。 帯広は、十勝晴れという言葉があるように晴天の日が多く、冬季においては寒さは厳しいですが、降雪量が少ないとの認識でおりました。しかしながら、近年では今年の1月11日から12日にかけての大雪など、気候変動が顕著になっているのではと感じます。 これまで帯広市には雪国という言葉は当てはまらないとは誰しも認識していたところですが、今年1月の降雪量からすると、既に雪国と位置づけられるのではと私は思いますが、市は帯広市の気象をどう認識しているのか、お伺いをいたします。 次に、中心市街地活性化対策ですが、西3条9丁目周辺地区再開発事業がようやく済んだ中、やはり藤丸問題は市民の話題の中心であります。藤丸の再建に向けた詳しい情報が、連日大きく報道されています。地元企業が共同で新藤丸に向けて新会社を年内に設立するとのことで、藤丸再建に向け、具体的なフロアごとの活用案なども報道されたところですが、そういった動きや事業内容について、市の受け止めを伺います。 地域コミュニティの希薄化について。 地域コミュニティにおける人間関係の希薄化や
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、町内会活動の停滞や組織の弱体化が懸念される状況は顕著であります。帯広市として町内会の現状をどのように認識しているのか、まずお伺いをいたします。 最後に、ゼロカーボン政策について伺います。 帯広市は、これまで環境モデル都市として低炭素社会の実現に向けた取組みを進めてまいりました。一方で、国は令和2年10月に、2050年温室効果ガス排出実質ゼロを目指すことを国内外に表明したことに続き、地球温暖化対策推進法の改正、地球温暖化対策計画の改定など、脱炭素社会に向けた取組みを加速させております。 こうした中、帯広市は今年6月にゼロカーボンシティを表明しましたが、2050年ゼロカーボン実現へ向けてどのような取組みを進めていくのか、環境モデル都市時には議会でもいろんな議論が飛び交いましたが、この違いを含めて、現状における考えをまずはお伺いいたしまして、私の第1回目の質問といたします。
○鈴木仁志副議長
米沢則寿市長、登壇願います。 〔
米沢則寿市長・登壇〕
◎
米沢則寿市長 大塚議員の御質問中、
新型コロナウイルス感染症対策についてお答えいたします。 我が国ではこの冬、
新型コロナウイルスと季節性インフルエンザとの同時流行による住民の日常生活や社会経済活動などへの影響が懸念されています。十勝においても、11月の病床使用率が北海道の他の圏域よりも高く推移するなど、地域の医療提供体制への負荷が高まっており、今後も予断を許さない状況が続くものと認識しております。 帯広市では、市民の理解と協力の下、北海道などと連携し、基本的な感染対策の徹底やワクチン接種、自宅療養者への支援などを進めてきております。今般の感染拡大に当たりましても、医師会をはじめ関係機関との連携による地域の医療提供体制の維持や、困り事を抱えた方の相談対応などの取組みを継続して行い、不安の軽減に努めてきたところであります。 今後も、誰もが安心して日常生活を送ることができるよう、国や北海道、関係機関などと連携しながら、地域の感染状況に応じた対策に全力を尽くしてまいります。 私からは以上であります。
○鈴木仁志副議長 五十嵐ゆかり
市民福祉部保健医療担当参事。
◎五十嵐ゆかり
市民福祉部保健医療担当参事 御質問中、感染者数が高く推移している要因などにつきましてお答えいたします。 十勝における感染状況の要因を分析したものはございませんが、国の専門家によりますと、北海道や地域で感染者数が高く推移している要因として、気温低下や乾燥でウイルスが生存しやすく、さらには寒さによる室内換気不足、加えて社会経済活動の活発化や、ワクチン接種と自然感染で獲得した免疫の低下などが挙げられております。 また、日ごとに公表される新規感染者数につきまして、休み明けに大きく減少する状況にございますが、減少する理由につきましては、医療機関の休診により発生届が減少することによるものであります。 帯広市のホームページでは、中・長期的な増減の変化を確認できるよう、十勝管内における感染者発生数を1週間当たりのグラフにして公表しており、今後とも分かりやすい情報の提供に取り組んでまいります。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 和田亮一都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 御質問中、初めに、帯広市の気象についてお答えをいたします。 帯広市は、年平均気温が7度程度の冷涼な気候で、年間降水量は1,000ミリ程度と雨が少なく、年間の晴天日数の多さは全国でも有数となっております。特に冬期におきましては晴天の日が多く、年間の平均降雪量はおおむね200センチメートル以下で、道央圏の札幌市や岩見沢市などと比較をいたしますと、2分の1から3分の1程度ということになっております。 一方、今年の1月、59センチの降雪といった例もございます。低気圧の移動経路によりましては、大雪となる場合もございます。 また、平成29年度に札幌管区気象台が発行しております「北海道の気象変化」によりますと、1898年から2015年までの約120年の間に、帯広市の年平均気温や日最低気温は上昇している状況となっております。こうしたことから、今後もこれまでと異なる気象傾向が現れる可能性があるものと考えております。 続きまして、ゼロカーボン政策についてお答えをいたします。 帯広市は、環境モデル都市に選定されて以降、2050年までに2000年比で温室効果ガス排出量50%以上削減を目標に掲げまして、太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギーの導入や、市民に賢い選択を促すCOOL CHOICEの推進など、地球温暖化防止と活力あるまちづくりが両立した低炭素社会の実現に向けた取組みを進めてまいりました。 ゼロカーボンにつきましては、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すものであり、環境モデル都市とは、地球温暖化防止の取組みという点では方向性は同じでございます。ただ、2050年の目標を大幅に引き上げることになりますことから、新たな取組みを加えるなど、具体的な取組み内容は異なってくるものと考えております。 今後、環境モデル都市といたしましてこれまで積み上げてきた取組みをベースに、国や北海道の計画、そして今年度実施をしております調査の結果などを踏まえまして、来年度に策定する予定の新たな計画に基づき、地球温暖化対策を進めてまいります。 以上です。
○鈴木仁志副議長 吉田誠経済部長。
◎吉田誠経済部長 御質問中、藤丸についてお答えいたします。 新会社のお話など、整理の方向性が年内に見えてきたことを前向きに捉えております。報道にありましたフロアの活用案につきましては、新会社の立ち上げに関わる当事者のSNSにおいて、事実と異なると否定されています。具体的な事業内容につきましては、関係者で検討が進められているさなかであるものと認識しております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 下野一人
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 御質問中、町内会の現状の認識についてお答えいたします。 人口減少や高齢化の進行、ライフスタイルや価値観の多様化などに伴いまして、町内会は加入者の減少や担い手不足といった課題に直面しております。 町内会加入率は、地区によりばらつきはあるものの、総じて低下傾向が続いており、今年度4月現在で59.3%となっているところでございます。また、
新型コロナウイルスの感染拡大によりまして、長期にわたり会議や行事の見直しを余儀なくされているところであります。 帯広市といたしましても、コロナ禍における活動事例の情報発信や相談対応などを行ってきておりますが、感染拡大が繰り返される中で、事業の再開に見通しが立たず、活動が停滞するなど、大きな影響が及んでいると認識しております。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) それぞれ答弁いただきました。初めに、議長におかれましては、質問通告順を変更することをお許しいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○鈴木仁志副議長 はい。
◆24番(大塚徹議員) それでは、まず第1に、ゼロカーボン施策について再質問をいたします。 市は、令和5年度に新たな計画を策定し、2050年ゼロカーボン実現に向けて温室効果ガス排出削減の取組みを進めていくと答弁がございましたけども、環境モデル都市行動計画は現行計画で終了するということでございましょうか。また、環境モデル都市としての認定はどのようになるのか、その点を確認させていただきます。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 環境モデル都市についての国の考え方でございますけれども、低炭素社会の実現という基本原則は、モデル都市においては今後も変えないとされておりますことから、令和5年度に市で策定する計画につきましては、2050年温室効果ガス排出量実質ゼロを目標に掲げます地方公共団体実行計画区域施策編を策定することといたしまして、環境モデル都市行動計画は現在の計画をもって終了といたします。この場合にありましても、環境モデル都市としての認定が取り消されるものではございません。 なお、現在環境モデル都市に認定されている全国23都市のうち、13都市が行動計画を策定していないという状況にもございます。 したがいまして、帯広市は今後におきましても、環境モデル都市として脱炭素社会の実現に向け、温室効果ガス削減の取組みを進めていくものでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 環境モデル都市は並行していくという答弁でございましたけども、北海道ではゼロカーボン北海道の実現に向けて、道民や企業、行政などが一体となった取組みを進めてきていると認識しておりますが、現在北海道の温室効果ガス排出削減について規定した北海道地球温暖化防止対策条例の見直しが進められているということは御承知おきいただいていると思いますが、この条例の見直しのポイントと、見直しに対する市の認識について伺います。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 北海道地球温暖化防止対策条例の見直しにつきましては、内容的には分かりやすい名称への改称や、基本理念の新設、北海道の果たすべき役割としての責務規定の追加と拡充、各分野の取組みに関わる規定の拡充と強化を図ることなどが見直しの内容となっております。 北海道の条例の見直しによりまして、住民一人ひとりが意識を変え、自ら責任を持って行動することにより、温室効果ガス排出量と森林等による吸収量のバランスが取れ、環境と経済、社会が調和しながら成長を続けるゼロカーボン北海道、これの実現に向け、道内市町村とも連携をしながら、取組みはさらに促進されていくものと捉えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 今まで国の動向に触れつつ、2050年ゼロカーボン実現に向けた市の基本的な考え方や、北海道の条例の見直しを通した取組みの現状について確認いたしましたが、次に、市の個別の取組みについてお伺いをいたします。 ゼロカーボン宣言後の市の対応ですが、先ほど答弁いただきましたように、環境モデル都市としての積み重ねは、他都市より大きいメリットであると私は考えております。2050年ゼロカーボンに向けて、まずは市有施設における再エネ、省エネ機器の導入が、市の率先行動という意味において重要になると考えますが、市有施設における今後の取組みの考え方についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 国が保有する建築物及び土地に関する計画におきましては、新築する建築物に太陽光発電を最大限設置することとし、また既存の建築物や土地につきましては、最大限設置することを徹底することにより、2030年度までに設置可能な敷地を含む建築物の約50%以上に太陽光発電の設備を設置することを目指すとされております。また、建物の大規模改修時には、省エネ性能向上の措置を講ずることや、既存施設を含めてLED照明の導入割合を2030年度までに100%にするとされております。 2050年ゼロカーボンの実現に向け、市の施設におきましても再エネ、省エネ機器の導入等により、温室効果ガス排出削減が重要と考えておりまして、ただいま述べました国の計画も踏まえながら、今後帯広市における再エネ導入と、省エネ化についての考え方を示していく必要があるものと認識をしております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 2050年ゼロカーボンに向けた市有施設における取組みの考えについて、今お伺いをいたしました。こうしたゼロカーボンの取組みは、国が方向性を定め進んでおり、過去にこのように国が旗を振って地方を引っ張ってきた施策は数多くありました。しかしながら、国の補助が十分に追いついていない場合もあり、例えば現在の国土強靱化計画、これは大きく何をやるんだろうと市民も見ているんでしょうが、これは十分な補助金が措置されておらず、強靱な国土化が実現されたと実感している国民、市民は少ないのではないかと考えております。 今回のゼロカーボン政策についても、実際にゼロカーボンを実現するには途方もない費用を要することとなり、とても地方で負担し切れるものではなく、国からの補助を有効に活用しながら取組みを進めていく必要があると思っております。 そこで、現在ゼロカーボン実現に向けて国から示されている補助メニューについて、市はどのように把握しているのか、そうした補助の中で市有施設に活用できそうなものはあるのか、その点についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 環境省北海道地方環境事務所におきまして、地域の脱炭素に取り組む地方自治体や民間事業者などが活用できる補助制度などの支援施策をまとめまして、これを公表しております。国や道の支援策には、計画の策定から民間事業者への支援、そして公共施設の整備などに至る幅広い補助メニューがございます。 帯広市の施設につきましては、省エネ機器等の導入時に当たりまして、複数の補助金が考えられるかと思っておりますけれども、対象事業となるための要件や事業内容、補助率など、様々な条件を確認していくことが必要であると認識をしております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 補助について伺いましたが、市有施設の現状についても確認したいと思います。 市有施設には様々なものがありますが、帯広市の公共施設マネジメント計画によりますと、市有施設の面積では小・中学校などの学校教育系施設が最大の規模であり、全体の約36%となっております。また、学校の次に大きな施設として、約31%の割合を占める市営住宅があり、市民生活にも直結する施設となっております。こうした大きな割合を占める学校教育系施設、市営住宅における再エネ、省エネ機器の導入状況について、市有施設全体の導入状況とともにお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 市の施設におきます省エネ、再エネ機器の導入状況につきましては、令和3年度末現在でお答えさせていただきますが、太陽光発電システムの設置が23施設、LED、高効率照明が延べで111件の設置または更新となっております。このほか、地中熱ヒートポンプや太陽熱給湯システム、木質ペレットストーブの設置、天然ガス燃料への転換など、施設の機能や特性などを踏まえながら、再エネ、省エネ機器の導入を図ってきているところでございます。 なお、このうち小・中学校における太陽光発電システムにつきましては、6校で合計して約110キロワットが設置をされております。また、市営住宅につきましては、現在のところ太陽光発電システムの設置はございません。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 環境モデル都市ということもあるんでしょうが、その前に進めてきているようでございますが、市有施設で大きな割合を占める市営住宅については、太陽光発電設備の設置がゼロであるということは意外でありました。発電した電気の使い道によっては、入居者の公平性の問題など課題もあると考えられるわけですが、面積は市の施設の中でも大きな割合を占めており、積極的に導入すべきだと私は考えます。 まず、市内には同じ公営住宅として道営住宅がありますが、国や北海道の具体的な取組みはどうなっているのか、その点についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 国におきましては、本年4月に公営住宅等整備基準、技術的助言の一部を改正し、省エネ性能の引上げとともに、太陽光発電設備につきましては原則設置ということにしております。 北海道におきましても、道営住宅等の整備基準は、原則的に国のこの技術的助言を準用いたしまして定められておりますことから、国の動向を踏まえ、今年度末には改正を行う予定と伺っているところでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 国や北海道の改正については、年度末に改正を行うということをお聞きしましたが、では帯広市としてどのように市営住宅に対応する考えなのか、お伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 帯広市は、これまで環境モデル都市の取組みに加えまして、本年6月にゼロカーボンシティを表明しております。今後、国や北海道の整備基準の内容を踏まえまして、市営住宅における太陽光発電設備設置の考え方について整理をしてまいります。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) さらに伺いますけども、帯広市としても国、北海道に従い、並び取り組んでいくとのことであれば、市営住宅に太陽光発電設備の設置を推進していくということなのか、具体的な取組みの考えをお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 現在、市営住宅におきましては、大空団地丘、ヒルズの建て替え事業を進めているところでございます。来年度に策定を予定をしております関連計画とも整合を図りながら、今後の実施設計におきまして、太陽光発電設備導入に向けた検討を進めていく考えでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 今後の実施設計において、太陽光発電設備導入に向けて検討を進める答弁は、ゼロカーボン計画の具体化着手の手始めは、市営住宅建て替えには太陽光発電設備をつけていく方向と私は受け止めました。 温室効果ガスは、経済活動、日常生活に伴い排出されますが、我々国民一人ひとりの衣食住や移動といったライフスタイルに起因する温室効果ガスが我が国全体の排出量の6割を占めるという分析もあり、国や自治体だけの問題ではないともちろん考えております。ゼロカーボン実現に向けては、誰もが無関係ではなく、あらゆる主体が環境問題に向き合っていくよう、意識の啓蒙にも取り組む必要がありますが、やはりまずは市が率先して、身近な公共施設へ太陽光発電を設置することは、市民の環境に対する意識を高める一つの手法であると考えております。 先ほども言いましたけども、帯広市は平成20年から現在に至るまで環境モデル都市として取組みを進めてきており、環境に関しての先進自治体であると私は自負しております。こうしたこれまでの取組みの下地を生かし、市有施設全般において再エネ、省エネ機器の導入を進め、環境先進地として、ほかのまちのモデルになるような取組みを進めていただきたいと申し上げ、この質問は終わります。 次に、
新型コロナウイルス対策についてお伺いをいたします。 これは、今後の具体的な取組みについては、鬼塚議員の質問で答弁されてますので、これは割愛をさせていただきたいと思います。 次に、感染症は増減を繰り返しながら、現在は第8波となり、その収束がいまだ見通せません。いつまでこの状態が続くのか、多くの市民が不安に感じております。 市は感染症対策として、基本的な感染対策とともにワクチン接種を進めており、オミクロン株対応ワクチンの接種は10月から行われているところでありますけども、現在のこのワクチンの接種状況と今後の各ワクチン接種はどのように取り組んでいくのか、その点について伺います。
○鈴木仁志副議長 五十嵐市民福祉部参事。
◎五十嵐ゆかり
市民福祉部保健医療担当参事 オミクロン株対応ワクチンの接種状況は、12月9日時点で4万7,801人が接種を行っており、全市民に対する接種率は28.9%で、北海道の接種率23.4%より高くなっております。 国は現在のところ、来年の3月31日までをワクチンの接種期間として示しております。
新型コロナウイルスに係る各ワクチンの接種につきましては、希望する接種対象者がこの期間内に接種できるよう、予約者数の状況を随時把握しながら、個別医療機関を基本に進め、帯広市民以外の十勝管内の町村住民も対象といたしましたノババックスワクチンによる接種も同時に実施をしてまいります。 なお、オミクロン株対応ワクチンの集団接種につきましては、接種対象者数や予約状況等を鑑み、1月以降は
保健福祉センターのみで進めていく考えであります。 国が示す接種期間において、市民の方々が安心して安全に接種できるよう、医師会や医療機関などをはじめ関係機関と連携し取り組んでまいります。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 市はワクチン接種を進めているということで、1月以降の集団接種は
保健福祉センターのみで進めていくという新しい考えも出ました。 それで、乳幼児や小児へのワクチン接種に対して、いろんな意味で反対や慎重に進めるべきだといった声も聞こえており、北海道の自治体においても接種券を一律に送付せず、送付された案内はがきを基に接種券の発行申請が必要なところもあるとお伺いいたしますし、また市議会でもいろんな議論があると思います。 乳幼児や小児へのワクチン接種に当たり、市はどのような考えの下、このように取り組んでいるのか、お伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 五十嵐市民福祉部参事。
◎五十嵐ゆかり
市民福祉部保健医療担当参事 乳幼児及び小児へのワクチンの接種につきましては、国での有効性、安全性の確認を受け実施しているところでありますが、接種は強制ではなく、あくまでも本人や保護者の判断に基づき受けていただくものと認識しております。 帯広市では、対象者全てに接種券を送付しており、接種に当たっては、小児科を有する医療機関での接種機会を確保するとともに、接種券発送時の同封文書やホームページ等により、ワクチンの効果や接種後の副反応などの情報提供を行っております。また、コールセンターや、土日、祝日を含む健康相談での対応など、市民が安心して接種を受けることができるよう取り組んできております。 今後も正しい知識の下、本人や保護者が納得した上で接種を行えるよう、正確な情報の提供を行うとともに、接種期間における接種機会の確保を進めてまいります。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) ワクチン接種については、いろいろな方々からいろいろな情報をいただきます。私は、打てと言えば、もう率先して打っています。第5回目も打ちましたし、インフルエンザも打ちました。あまり疑問を感じないでそういうことをやるタイプなんですけども、大人は、私もそうですけども、自分の意思で接種の可否を判断できますけども、やはり未成年、特に幼児は保護者の判断であり、万が一、親がそういう判断して、何かあったら困るなというのは、これは親心として慎重になるのは仕方ありません。私も今8か月の初孫が生まれて、そのときに打つとなると、相談されたら、やっぱり慎重になってしまうんだろうなというのは、やはり気持ちはよく分かります。 最後の市の答弁のように、あくまで接種は御本人の意思である、任意であるということですね。正しい知識の下、本人や保護者が納得した上で接種したい方は行えるよう、正確な情報の伝達にこれからも努めていただきたいということで、この質問は終わります。 次に、除雪対策について伺います。 温暖化の傾向が現れている認識ということでした。これに伴い、降雪状況にも変化が生じているのではないか、生じていると考えるのは、帯広市民ではもう一般論であります。これまでも市民との懇談会等では、気候の変化から1回の降雪が多い傾向になりつつあることに対し、市の除雪体制が満足ではない、除雪に要する時間や2次除雪の対応などに苦情や問合せの声、特に除雪に伴う情報発信について改善を求める声を大きく聞くところでございますが、これらを踏まえ、市は具体的な対策をどう考えているのか、その点について確認をいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 除雪に関する情報発信につきましては、正しい情報を可能な限り詳しく伝えることにより、市民の不安を和らげることが大切であると認識をしております。 これまで市のホームページやLINEによる公式アカウントなどで、除雪出動情報を発信してきているところでございます。今年度からは、市街地5地区それぞれにつきまして、幹線、生活道路、歩道の種別ごとに、作業中あるいは完了といった作業状況の情報も、より丁寧に発信してまいりたいと考えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 今情報発信に対する改善は理解するところでございますけれども、気候の変化に伴う大雪に向けては、相応の対策が必要であります。市民の苦情の多さを考えると、もう小手先ということは大変失礼でございますが、体制づくりではなく、いっそ雪国と帯広市を位置づけ、札幌、旭川のような当初予算の増額や除雪体制の確保を考えてはどうかと思うんですけども、その点について考えをお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 天候はその年によりそれぞれ異なった傾向となりますことから、除雪に必要な経費を事前に的確に見積もることは難しい面もあると認識をしております。しかしながら、今後も効果的な除排雪対応に向けました予算の在り方について検討をするとともに、適時適切な補正予算措置による対応に努めてまいります。 また、将来にわたり持続可能な除雪体制の在り方につきましても、事業者ともお話合いをしながら検討しているところでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 先ほど、札幌、旭川より2分の1ぐらいの雪だとおっしゃっていました。それで、その気候変化も、たしか昨日の答弁で気候変動の話が出てたのかなと思いますけども、やはり帯広がこれから雪が多く降るんでないかという市民の恐怖というのは、高齢化に向けてたくさん市民の方は思ってると思うんです。でも、やはり当初予算額ではなく、補正全体で今年度もいきたいという答弁でございました。 雪国札幌市では大幅な除雪計画、それから旭川市長選では倍の除雪予算額で市長当選と、除雪処理に対する市民の要望は根強いものだと私は感じております。 大雪は神のみぞ知るの体制で、確かに雪はいつかは溶けるとはいえ、今市が答弁した効果的な除排雪体制と適時適切な補正予算の対応が、果たして市民の好評を得るのか、これはまた神のみぞ知るということだと思います。私は、小手先でもうできないな、それには当初予算の大幅増が必要と私は指摘をさせていただきまして、この質問は終わります。 次に、中心市街地活性化対策でございます。これも稲葉議員から触れられておりますが、もう少し詳しくお伺いしたいなと思います。 11月末には、藤丸の全従業員150人が来年2月5日付で解雇される、テナント作業従業員も含めると約340人の退職者が出るということでありました。再開後の藤丸での再雇用のめどが立たない状況で、まず第1に、従業員の再就職は重要な問題だと、これは市も認識していると思いますが、市をはじめとした関係機関ではどのような支援を行っているのか、お伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 従業員の雇用につきましては、ハローワークを中心として、十勝総合振興局と帯広市が連携をしながら、藤丸の社員やテナント等の従業員の再就職の準備に向けて、個別の意向調査を実施しております。その内容に基づく求人情報の提供のほか、各種説明会、相談の実施などの支援を行っておりまして、市では税金や保険、年金等の手続支援などに参画、協力しております。 また、地元経済団体が会員企業に対し、藤丸従業員の採用意向について調査を実施しておりまして、調査の結果を活用するため、経済団体との連携も図っているところであります。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 閉店まであと2か月というこの時期においても、再就職が決まっていない従業員も多くいらっしゃると。この年末年始、どのように迎えられるのかと、大変心が痛い問題でありますけども、より一層の支援が必要だと思いますが、市の考えをもう一度お伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 藤丸従業員の再就職支援につきましては、従業員のアンケートや個別面談で希望する職種を把握するなど、各自の意向を尊重しながら支援を進めておりまして、11月には希望が多かった販売、流通に関する職種を中心とした企業の説明会を実施したところであります。 ハローワーク帯広は、今までの勤務を通じて培った対人、接客スキルなどの経験が生かせる職種、業種というものはほかにも多くあるとしておりまして、こうした点に期待して、採用を希望する企業がありますことから、12月中旬に対象職種を広げた企業説明会、相談会を実施することとなっています。ここでは求人の内容や期待する役割を具体的に説明しまして、求職者の視野、選択肢を広げて、今までの職種に縛られないマッチングを促していくものであります。 また、藤丸では、地元経済団体による会員企業の調査で採用意向があると回答した企業による説明会について、来年1月中旬に開催できないかと検討していると伺っております。 帯広市は、これまでも説明会、相談会の会場確保や説明員の派遣などを行ってきておりまして、今後も従業員一人ひとりに寄り添った再就職支援を進めるに当たり、引き続き関係機関と連携、協力してまいりたいと考えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 藤丸内には、現在市民活動交流センターが入居しております。藤丸が再生するとしても、一旦は閉店することになるため、交流センターを藤丸からほかの場所に移転する費用が本会議で提案されております。移転した交流センターについては、藤丸が再開すれば元の場所に戻る意向があることが報道されておりますが、そのような判断に至った市の考えを伺います。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 市民活動交流センターは、市民が集う交流拠点であります。現在の交流センターは、これまで多くの市民に利用いただいておりまして、市民団体からの要望でも、なれ親しんだ場所での活動を望む声が多く寄せられているところであります。まちなかのにぎわいの面でも、人の流れを考慮して、平原通と広小路が交わる藤丸ビルにセンターを設置したという当時の経緯から、現在の場所が適していると捉えておりますため、藤丸から一時的に移転した後、状況が整えば元の場所に戻るよう考えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) これはずっと建設委員会等でもいろいろと話がありましたけども、藤丸は約40年前に建てられており、懸案だったほかの類似の大規模施設は耐震化が既に進んでいると聞き及びますが、藤丸のみがいまだに耐震工事が進んでおりませんでした。再開すれば、中心市街地の活性化においても重要な役割を果たすことは必然、大変喜ばしいことでありますが、建物を再開するには、建物を市民、従業員に安心して利用、従事してもらうためにも、耐震工事がまずは必要であります。市としてしっかりと耐震工事には関与していくべきだと考えますけども、市の考えを伺います。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 事業者が建物の耐震改修工事を実施する場合には、帯広市として、国や北海道の補助も活用した支援が考えられますため、事業者と協議しながら対応してまいりたいと考えております。このほか、中心市街地活性化基本計画に基づく様々な事業を着実に推進しながら、関係団体と連携して対応していく考えであります。 以上です。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) いろいろと藤丸についてお聞きしました。今回、いまだ報道上の情報とはいえ、新藤丸が再建されるかもしれないことは、十勝・帯広住民には大変朗報であります。 帯広市には、あくまで民間上取引で、官としてできることは、全藤丸従業員の就職あっせん、耐震補強工事補助への関わり、市民活動交流センターの移転存続、中活計画による対策など僅かかもしれませんが、そういう状況であれ、市議会、市民挙げて知恵を絞り、中心市街地活性化のためにも、新藤丸再建に向けてできる限りの支援体制充実を築いていかなければならないのは必然と申し添えまして、この質問は終わらせていただきます。 それでは最後に、最後になると思いますが、地域コミュニティの希薄化についてお伺いをいたしたいと思います。 大変厳しいというのは、何回も質問をしておりますので分かります。地域コミュニティが希薄化してるというのはですね。 10月には私ども市政会会派で、先進都市行政視察で岡山市に伺ってまいりました。電子町内会って、大変すばらしい、何とも斬新なテーマでありましたので、お伺いしました。 岡山市では、20年ほど前から町内会におけるICT活用、いわゆる電子町内会に先進的に取り組んでまいりました。複数のモデル町内会を選定した上で、インターネットを活用し、町内会活動などの情報発信のほか、住民同士の身近な情報の共有などを進めております。岡山市としては、ウェブサーバーの無償貸与などのツールの整備を行い、地域住民を含むICT運営委員会が運営する官民協働体制を取っており、町内エリアカバー率は50.87%に至っているとのことでありました。 こうした岡山市の事例を含め、全国の自治体では町内会におけるICTの活用を積極的に取り組んでいると認識しておりますが、帯広市はこうした先進事例をどのように把握しているのか、お伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 今年4月に公表されました総務省の地域コミュニティに関する研究会報告書によりますと、町内会において電子メール、ホームページ、SNS等が活用されていると回答した市区町村は1割強であったほか、地域活動のデジタル化の支援実績やその予定がある自治体につきましては、15%にとどまっているところであります。 こうした中で、御指摘のありました町内会が手軽に情報を発信し、共有できる基盤を行政が早くから構築した岡山市のほか、システム等の導入費に対する財政的支援、機器の無償貸与などの物的支援、専門家の派遣などの人的支援などに先進的に取り組む自治体も出てきていると捉えてございます。 以上でございます。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 市は承知しておりましたということでありますが、岡山市も20年前からやっても、やっぱり電子町内会については、伺ってみると様々な課題、問題点はやはりありましたが、地域コミュニティの現状が大変厳しいということを考えると、やはり大幅な改革というものはしなきゃいけないなと思うんですけども、これから地域コミュニティの現状や国の自治体DXの推進体制などを考えますと、岡山市はほかの自治体よりも一歩も二歩も先を見越しており、先見の明があったと大変感銘をいたしました。 帯広市としてもこうした動きを捉え、モデル町内会を選定するなど、電子町内会を積極的に取り組む必要があると考えますが、見解を伺います。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 帯広市におきましては、ホームページやSNSを活用しました情報発信、インターネットを活用した加入促進に取り組んでいるほか、町内会におきましても、SNS等の試行的な導入事例のほか、企業や市民団体によります高齢者を対象といたしましたスマートフォン教室の取組みなども見られるところであります。 一方で、町内会の会員の中におきましても、ICT機器を利用できる方とできない方に分かれることや、情報の更新やシステムのメンテナンスの担い手が確保できないなどの課題もあると考えており、関係団体と協議しながら、支援策の検討に取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 10月に開催した市議会の市民意見交換会でも、高齢のため町内会行事に参加できないことを理由に、町内会を脱退する。それから、町内会への加入促進の仕組みづくりを求める御意見もいただきました。さらに、私どもの身近でも、町内会自体を解散しようという話もお聞きしており、いよいよ町内会、地域コミュニティもせっぱ詰まった状況になってきていると感じるわけであります。 先日の市議会市民意見交換会では、来年4月1日から札幌市で施行される未来へつなぐ町内会ささえあい条例、これは北海道で初めてということなんですが、その前に議会でもいろいろと条例の話は出てました。このような条例制定を検討してはどうかとの御意見もいただきました。 町内会条例につきましては、6月の私の代表質問でも、情報収集等は進めるとの答弁がありましたが、その後の状況はどうなっているのか、お伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 災害時の支え合いや子供、高齢者の見守りなど、地域コミュニティの役割がますます重要となる中、町内会の加入率の低下や役員の高齢化、活力の低下などの課題解決に取り組む観点から、様々な自治体で条例制定が進められており、10月に条例を制定しました札幌市や、6月の代表質問でお話をいただきました千葉県市川市をはじめ、全国におよそ60の先行事例があると把握しております。 その内容といたしましては、町内会の活動に対する行政の支援のほか、地域住民や事業者の役割といたしまして、町内会活動への参加、協力に努めるよう定めるものや、集合住宅等の事業者に入居者への加入促進に努めるよう求めるものなど、様々な規定が設けられているところであります。 一方で、町内会加入を住民の努力義務とすることへの批判や、町内会の役割が大き過ぎるとの意見が多いほか、条例制定だけでは必ずしも実効性のある対策とはなりにくく、加入率の上昇に結びつきにくい状況もあると認識してございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 消極的な答弁だなと思うわけですが、例えば電子町内会も条例制定も、これは100%打つ手があるということじゃなくて、打つ手を努力してると、市が主体性としてそれらをやっていくと。それが駄目でも、もういろんな仕組みをやっていくという姿勢だと思うんですね。それから、今一生懸命町内会をやっていらっしゃる方たちにとっても、何らかの町内会に入らない方たちにとっての後ろ盾というんですか、押していく、後ろ盾をしてあげるということが、私は重要だと。 だから、今までの市の答弁を聞いていると、全てが欠点ばっかりで、できません、できませんというようなことをおっしゃっているように聞こえるわけでありますが、これが問題の解決の決め手になるんではない。一生懸命やっている人たちの後押しをしてあげるということしか今はないんだと思うんですね。 既に全国の数多くの自治体が条例を定め、積極的に取り組む姿勢を見せているわけであります。そういうふうな意味で、帯広市としても条例制定に前向きに取り組み、地域コミュニティの活性化を図っていく方たちの後押しをすべきであると私は考えますが、その見解を伺います。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 町内会を取り巻く課題につきましては、様々な社会環境の変化が重なり合って生じてきているものでありまして、一朝一夕に解決することは困難でありますが、身近な地域コミュニティにおける支え合いや住民主体の協働のまちづくりを進める上で、着実に取り組んでいかなければならないものと認識してございます。 帯広市といたしましても、これまでも幅広い取組みを通じ、町内会の負担軽減や活動の推進を支援してきてございますが、今後とも関係団体と協力し、条例の可能性も含め、実効性のある取組みを模索し、推進を図ってまいりたいと考えてございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 大塚議員。
◆24番(大塚徹議員) 最後にいたします、意見としてですね。 どうもお聞きしてると、地域コミュニティの問題というのは、これは一刀両断で切れないですね。それをずっと探してると、永遠に駄目でしょう。だから、先ほども言いましたように後押しする、一生懸命やってる方たちの後押し。条例だから、町内会に入ってね、それは強制じゃない、任意なんで、先ほどの
新型コロナウイルスのワクチンと同じように。そういうその後押しをしてあげるということをしてあげないといけないなと思うので、やれない理由が多過ぎる。はっきり言ってやれない理由ばっかりを述べていらっしゃるような答弁で思うんですけども、やれる策を考えろというのはよく言われる話ですね。 地域コミュニティの希薄化は、どの策も全面解決に至らない難しい問題であることは私も理解しておりますし、全ての町内会の方たちも理解をしてるんだと思いますね。 ただ、岡山市のように、20年前から電子町内会のような取組みに市が主体性を持ち取り組んできたことには、これは敬意を表していきたいなと。あれだけ70万都市の有名な都市が、大変丁寧に対応いただきました。それから、視察で初めてでしたけど、地元のICTの副委員長さんが、女性の町内会の副会長さんがちゃんと説明に参りました。ああ、ここはすごく官と民が、それは100%は無理です。いろんなことを、先ほど部長がおっしゃった答弁の中で、高齢者はICTをやっぱり理解できないとか、同じことでした。でも、一生懸命やって、一生懸命説明していただきました。すごくいいまちだなって、私感じました。 それで、帯広市もいつまでも分析ばかりでなく、札幌市や岡山市のように主体性を持った先進事例をこのように議会ではお話ししてるわけですから、これを模範に、主体性を持った地域コミュニティ活性化策というのをぜひとも打っていくと。それが100%でないから打たないということにはならならない。50%であれ40%であれ、それが失敗したからといって、別に責められるわけでもない。そういうことをやってきた。これは岡山市が20年もかけてこれをやってきてる。それでも50%ぐらいしかカバー率がないわけですね。 そういうような地道な努力、やれない理由よりも、やっていく理屈、理由をぜひとも地域コミュニティには打ち出していただきたいということをお願いいたしまして、今回の私の質問を全部終わらせていただきます。ありがとうございました。
○鈴木仁志副議長 以上で大塚徹議員の発言は終わりました。 ここで会議を休憩いたします。 午前11時50分休憩 ──────── 午後1時0分再開
○鈴木仁志副議長 再開いたします。 次に、佐々木直美議員から発言の通告があります。 2番佐々木直美議員、登壇願います。 〔2番佐々木直美議員・登壇・拍手〕
◆2番(佐々木直美議員) 今回は、物流2024年問題、再犯防止推進計画のいらない社会へ、この2項目について順次お伺いいたします。 まず1項目めとして、物流2024年問題についてです。
新型コロナウイルスによる巣籠もり生活や高齢者世帯の増加なども相まって、宅配を含む物流の需要が高まっています。また、北海道は日本の食料基地であり、生産地としての役割を担っています。そこでも農畜産物、水産物などを消費地に届けるためには、あって当たり前のように存在する物流なくしては成り立ちません。言うならば流通のインフラは日本の血管であり、運送事業者は国内津々浦々に必要な物資を運ぶ血液の役割を担っていると言っても過言ではありません。 このたび、ロシアのウクライナ侵攻により上昇したエネルギー価格をはじめとする物価の高騰は、全ての産業に影響を与えましたが、とりわけ運送事業者にとっては大きな痛手となりました。それらを勘案して、北海道による運送事業者臨時支援金、帯広市による上乗せ補助が実施され、このたびの補正予算にも運送事業者臨時支援事業費が示されたところです。 しかし、現在運輸業界の抱えている課題は、表面的に浮かび上がった燃油高騰だけではなく、物流2024年問題と言われる業界存続に関わる大きな問題を潜在的に抱えています。 そこでまず、産業振興、市民生活における物流の果たす役割と、十勝における物流業界の展望に関する市の考え、また2024年問題をはじめとする物流業界が抱える課題への市の認識を伺います。 続いて、2項目めの再犯防止推進計画のいらない社会へについて伺います。 法務省は、犯罪情勢をまとめた令和3年版犯罪白書を公表いたしました。インターネットを利用した詐欺など一部のサイバー犯罪は増加したものの、昨年1年間の刑法犯認知件数は前年比で約1.8%減少しました。最近5年平均の約2倍の減少率で、
新型コロナウイルスが広がる中、犯罪は例年以上に減っていたことが明らかになりました。 白書によると、昨年1年間の刑法犯認知件数は61万5,000件。ピーク時の平成14年の285万5,000件から18年連続で減少し、戦後最少を記録しました。また、刑法犯の検挙、補導人数は3万2,000人で過去最少。その前年と比べて18%も減少しており、最も多かった1983年の10分の1という状況になりました。 その要因として、警察庁発表の犯罪情勢では、我が国は官民一体となった総合的な犯罪対策の推進や防犯機器の普及、その他の様々な社会情勢の変化を背景に、2003年以降、刑法犯認知件数の総数に占める割合の大きい街頭犯罪及び侵入犯罪が一貫して減少していると示しています。特に、令和3年の白書では、全体の7割を占める窃盗事案が前年比で21.6%減少。そのうち、空き巣などの侵入盗は23.7%、車、自転車などの乗り物盗は27.8%減少いたしました。例年5%前後の減少率だった傷害事件も、前年比で10.5%の減となりました。 これらの傾向の原因の一つには、やはりコロナ禍による外出自粛や飲食店の時短営業などがあります。言うまでもなく、多くの人が外出せずに家でじっとしていれば、そこに犯罪が発生する余地は小さくなります。また、アルコールは犯罪発生の代表的なリスク要因の一つですが、繁華街から人が消え、外での飲食機会が減ることは、犯罪減少と大きな関連があると推測されます。 帯広のあらましによると、帯広市の犯罪発生件数は、平成29年の874件から令和3年の548件へと、やはり減少の傾向が見られますが、市内における近年の犯罪に対する認識を伺い、1回目の質問といたします。
○鈴木仁志副議長
米沢則寿市長、登壇願います。 〔
米沢則寿市長・登壇〕
◎
米沢則寿市長 佐々木直美議員の御質問中、物流についてお答えいたします。 物流は、我が国における豊かな国民生活や産業競争力を支える社会インフラであります。十勝・帯広でも市民の日常生活はもとより、農産物の安定的な生産、流通など、地域産業を支える重要な役割を担っております。 しかしながら、物流の担い手である運送業は、現在労働力不足や感染症の拡大に伴う輸送量の変動、燃料価格の高騰などにより、厳しい経営環境にあります。 とりわけトラック運送事業者においては、他の業種と比べ比較的長時間労働、低賃金の傾向にあり、人材の確保が難しくなっているほか、2024年度から適用されるドライバーの時間外労働の上限規制への対応も求められている状況にあります。こうした物流を取り巻く変化や課題に的確に対応し、安定的な物流網の維持、確保に努めていくことが必要であると認識しております。 国は、総合物流施策大綱を策定し、労働力不足対策の推進、持続可能な物流ネットワークの構築などに取り組むこととしています。 帯広市では、事業者と求職者をつなげる仕組みを通じた人材確保の支援、セーフティネット資金の貸付けのほか、今議会に運送事業者に対する支援金に係る補正予算を提案しているところであります。 今後も、国や北海道と連携しながら、人材確保や事業者の経営支援などの第2期帯広市産業振興ビジョンに基づく取組みの推進を通して、物流網の安定化を図り、地域の持続的発展につなげてまいります。 私からは以上であります。
○鈴木仁志副議長 廣瀬智総務部長。
◎廣瀬智総務部長 御質問中、犯罪の傾向につきましてお答えをいたします。 帯広市内の犯罪発生件数につきましては、全国の状況と同様に減少傾向となっている一方で、手口が巧妙化する特殊詐欺の発生は後を絶たない状況と認識してございます。 本年11月末現在、北海道内で確認されました特殊詐欺の被害は280件、約11億9,000万円と過去最悪のペースと言われておりまして、帯広市内におきましても、被害件数は3件、被害額が昨年の約4,240万円を上回る約5,890万円となってございます。 帯広市といたしましても、今後も帯広警察署などの関係団体との連携を図りながら、防犯活動に取り組んでまいります。 以上でございます。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) ただいま市長から、市民の日常生活はもとより、農産物の安定的な生産、流通など地域産業を支える重要な役割を担っていると答弁いただきました。その言葉どおり、地方都市の発展にとって、物流は欠くことのできないインフラです。 コロナ禍においても、交通分野における旅客運送需要が大幅に減少する中、人に比べて物の動きは総体的に活発です。従来からのEC市場の急成長に拍車をかける形で、いわゆる巣籠もり消費などによる通販需要が拡大したことに伴い、2019年の国内のBtoC、EC市場の規模は前年比7.6%増の19.4兆円、さらに2021年は20.7兆円へと拡大し、今後もますます個配の需要は高くなると予想されています。 このような社会の動向に伴い、十勝の自動車貨物運送の傾向に変化はあるのか、状況をお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田誠経済部長。
◎吉田誠経済部長 傾向につきましては、全国的には事業者間の貨物取引は、経済の停滞等を受け、一時大幅に貨物量が減少する一方、宅配便は通販事業等の拡大により増加しております。十勝におけるデータは把握しておりませんが、同様な傾向にあるものと考えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 十勝地方の23農業協同組合の2021年の農畜産物取扱高、こちらは3,735億円、前年度比8%と増え、過去最高を更新しました。麦類や酪農などが前年を軒並み上回り、2021年までの目標値としていた3,500億円を大幅に超え、畜産と耕種がいずれも過去最高となっております。このような十勝の農畜産物は、どのようなルートと手段で消費地に送られているのでしょうか、改めてお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 十勝の畜産物輸送は、主にホクレンや農協が荷主となっておりまして、鮮度保持や量、輸送先までの距離、コストなどを勘案して輸送手段を決めておりますが、ほとんどがトラック輸送となっております。 このほか、鉄道輸送は全国にネットワークがありまして、時間、価格、量のバランスもよく、十勝における農産物の輸送方法の一つとなっておりますが、貨物量の季節変動や片荷輸送の課題があります。 また、航空輸送は短時間で運搬できるメリットはあるものの、コストが高く、また機材の関係から、とかち帯広空港から通年でのコンテナ利用ができず、利用が少ない状況にあります。 海上輸送は、一度に多くの貨物を運搬できる一方、他の輸送手段より時間がかかるほか、急な増便が難しいことから、麦など日もちする農産品や木材などの定期的な運搬に利用されております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) こうした農産物や製造商品をエンドユーザーまで運ぶ販売物流、一般消費者を対象とした消費者物流、原材料や工事資材などを運ぶ調達物流など、社会需要を支える物流は、人々の生活や医療活動、産業などを支えるエッセンシャルサービスとして社会に多大な貢献を果たし、なくてはならない存在としてシェアを拡大してきました。 しかし、この傾向がさらに拡大することで、今後、トラックドライバーの労働需給が逼迫するおそれがあります。 政府は、人手不足が懸念される物流の総合化、効率化を図るために、物流事業者や荷主などの関係者が連携して取り組むモーダルシフトや共同配送などを後押しすることを内容とした、改正物流総合効率化法案を2016年に閣議決定しています。その主な内容としては、鉄道や航路の活用、共同配送による効率化、輸送網の集約などが示されています。 ただいまの答弁では、現状においても農畜産物の輸送についてはほとんどがトラック輸送というお話でした。これまでの6年間でどのような取組みがなされたか、また成果についての認識もお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 改正物流総合効率化法につきましては、流通業務の総合化や効率化を図る事業で、環境負荷の低減や省力化に資するものを国が認定し、支援するものであります。これまでに336件が認定されまして、その中には北海道の事業者が参加する事業も含まれております。認定を受けた事業に対しましては、法人税や固定資産税の軽減などを通じた施設整備の支援のほか、長期無利子貸付けなどの金融支援が行われております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 336件の認定で、取組みは進んでいるというお話でしたが、採択事例を見ると都市部に集中しており、なかなか北海道までは成果や効果が波及していない状況です。 他業種では2019年4月より始まった働き方改革ですが、運送業においては実施までに5年の猶予が設けられました。運送業界での働き方改革は、業界全体にとって重要な取組みである一方、現実的には実現が困難だと言われることも少なくありません。なぜなら、運送業での働き方改革の実行により、様々なデメリットが生じると考えられているからです。 では、実際に他業種での取組みの時間から5年の猶予が与えられた要因について、どのような課題があったのか、お伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 運送業は、人手不足など多くの課題を抱えておりますが、こうした課題の解決には、業務の効率化や運送料への価格転嫁など荷主側の対応も必要とされております。また、制度改正により会社の利幅が減り、ドライバーの給料の減少につながる可能性が指摘されておりまして、現場の対応に一定の準備期間が必要と判断されたものと捉えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) おっしゃるように、労働環境を再整備するためには、どうしても価格転嫁が必要になり、送料の値上げの影響は荷主に対してだけではなく、そのサプライチェーンの広さから、国内における全体的な物価上昇につながることが予想されます。 日本は少子・高齢化を迎えて、人口全体が減少しつつありますけれども、特に働き手となる生産労働世代が減っており、運送業界においてもドライバーの人手不足が問題になっております。また、人手不足に陥ることで、1人当たりの業務量が増加し、個配の需要が爆発的に増加している折から、1人当たりの負荷がさらに拡大していくことで、意図せずにブラック化していく事業所は少なくありません。 厚生労働省の発表した賃金構造基本統計調査によれば、運送業従事者は全産業平均と比較して2割長く働き、2割安い賃金と言われるように、300時間以上多く労働している一方で、約1割から2割程度賃金が低いことが示されています。 このような厳しい労働環境もあり、国土交通省が発表したトラック運送業の現況についてというレポートによりますと、トラックドライバーの有効求人倍率は2.76倍とされており、他業種と比べても常に人手が足りていない現状が明らかです。 そのような中、労働環境改善を目的に、2024年4月をもって、全ての運送業者での時間外労働を年に960時間以内、月平均80時間以内という制限を設けられることが決まっております。規制には罰則も発生するため、運送事業者は速やかに環境改善に取り組む必要があります。このことは、就労者の生活改善、ワーク・ライフ・バランスの観点から、取り組むべき必要な対策です。 しかし一方では、労働者にとって時間外労働の規制により、従来であれば受け取れていた残業手当が大幅に減額され、収入が減ることになり、このことがさらにドライバーの成り手不足につながってきます。また、そのような人員不足の中で労働時間が大幅に短縮されれば、輸送量の減少は避けることができません。 運送業は、人間の労働力や生産性が自社の利益を大きく左右する労働集約型のビジネスモデルのために、労働力の減少は売上げへと直結するため、運送会社にとっては死活問題であると言わざるを得ません。 また、事業所の利益が減少していくことにより、従業員の労働環境の改善や賃金向上に取り組むことが難しくなるという負のスパイラルが発生し、物が運べない時代が来るというのが、物流2024年問題です。 将来予測として、需要に対し20万人から24万人の規模でドライバーが不足するという調査結果もあり、物流の流れが滞る、出荷したくても受入れ体制がつくれなくなるのではないかという懸念が出てきます。 現場に混乱を起こさないように、市も今回の規制、制度改定の内容を丁寧に周知していく必要があると思いますが、市の見解を伺います。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 業界団体であります一般社団法人十勝地区トラック協会では、会員企業に対して、時間外労働の上限規制のほか、拘束時間や勤務間のインターバルについて、国が定めた改善基準告示の見直しなどをテーマに、労働基準監督署の担当者を招いたセミナーや講習会を開催しております。今回の制度改正の内容はもとより、関係団体が行うセミナーについても、でき得る限り広く周知してまいりたいと考えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 物流業者だけではなく、荷主、消費者にも関わることですので、ぜひ様々な場面で周知していただきたいと思います。 昨年6月、物流2024年問題を包含した総合物流施策大綱が、2025年までを期間として閣議決定されました。2024年を目前にして、国の方向性としては今後どのような施策が取られていくのか、改めてお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 総合物流施策大綱の中では、今後の物流施策の方向性として3つの柱を設定しております。1つ目は、情報技術の活用や業務の標準化によるサプライチェーンの最適化、2つ目は、商慣習、商いの慣習の見直しや標準的な運賃の浸透など構造改革と労働力不足対策の推進、3つ目は、感染症や大規模災害の発生時でも機能する持続可能な物流ネットワークの構築であります。これらに基づき、施策を展開することとしております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 2017年に、ヤマト運輸のドライバーへの未払い残業問題を契機に注目を浴びた宅配クライシスがありました。EC市場の急成長によりラストワンマイルが混乱し、ドライバーの過剰労働や人員不足により荷物の投げ捨てなどが多発し、現状のサービス品質が維持できなくなったことが問題となった出来事です。 通販業界の急拡大が予想されていながらも、あまりにも大きな環境整備の必要に投資が間に合わず、末端の現場サイドに大きな荷重がかかりました。今示された3つの柱についても、事業者や業界だけではやり切れない対応であり、間近に迫った2024年までのリードタイムを意識しつつ、しっかりとした国主導の対応が求められます。 国内流通業界の構造としては、約6万2,000の国内のトラック運送事業者がいる中で、主要物流プレーヤー上位5社だけで約6割以上のシェアを持っています。さらに、上位4社は、宅配便取扱個数のシェアでも上位に入っているという特徴があります。 首都圏、大都市圏における物流については、このような大手企業により巨大な物流倉庫が建築され、DX化が進んでおり、高速道路での連結運行や自動運転の実証実験も進んでいるところです。しかし、地方ではこのような恩恵を受けるのは難しく、なかなか山積する課題から解放されない状況にあるのが現実です。 99%の事業所の規模が零細中小という十勝において、直ちにDX化された物流倉庫を造ることも、潤沢にドライバーを確保することも難しい状況であり、効率化を進めたくても、システムの導入などには多額の経費がかかります。今後の状況に対応するための支援はどのようなことが考えられるか、伺います。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 支援制度の例といたしまして、国のIT導入補助金は、システムの導入費用やクラウドの利用料などを支援するもので、補助額の上限が450万円、補助率が2分の1となっております。 また、小規模事業者持続化補助金は、販路開拓等を支援するものでありますが、システムの導入費用なども対象となっておりまして、補助額の上限が200万円、補助率が最大3分の2となっております。 こうした支援制度は、運送事業者も活用が可能となっております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) これらの支援については、運送関係の組合を通して各事業所に十分周知していただくこと、また申請についてもサポートしていただくようにお願いいたします。 また、物流2024年問題については、一事業所、運送業界単体で取り組むべき問題ではなく、先ほども申し上げましたが、物流事業者、荷主、一般消費者など全てのステークホルダーが地域経済全体の問題として捉えるべきです。その上で、できるところからの対策を進めるべきであり、そのためには、運輸業界はもとより、関係業界、関連機関との連携が必要であり、そこには行政の参加も不可欠です。そのような協議の場所はあるのか、また連携体制の状況についてお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 今議会に提案しております事業継続の支援に係る補正予算について、十勝地区トラック協会の会員を対象とした説明会を開催することになっておりまして、こうした機会を通じて、国の制度や帯広市の取組みなどについても周知を図っていく考えであります。 また、19市町村で構成される十勝定住自立圏産業振興・地産地消部会でも、今議会に提案している補正予算の内容を含めまして、市の取組みを情報提供する中で、地域の物流の課題などについても共有を図ってまいりたいと考えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 自治体が担うべきこととしては、地域の状況をヒアリングして国にしっかりと要望を上げていく、他地域の情報を収集しながら改善の調査研究をする、地域内での異業種連携、調整の支援をしていく、新技術導入の補助に取り組んでいくなどが考えられます。これらのことに取り組みながら物流の遠隔化を推進することが、地方に住む利便性を高めていくことにつながります。 上智大学教授で、ヤマトグループ総合研究所専務理事の荒木勉氏は、「地方創生のための物流とは」というテーマで基調講演をされた際に、都会と地方で地域格差を少しでもなくすためには物流の整備が必要だ。新鮮な野菜や果物、魚介類など日常生活に欠かせない物品だけではない。テレワークが広く普及する時代が来ても、資材が必要な仕事がある限り物流は外せないからだと語りました。 このような観点から物流の円滑化に向けて尽力していただくことを要望いたしまして、物流の問題についての質問を終わります。 続いて、2問目の地域再犯防止推進計画についての質問に移ります。 先ほど部長からは、市内の犯罪発生件数については、全国の状況と同様に減少傾向となっていること、被害額が昨年を上回り約5,890万円となっていることなどを伺いました。 先日の新聞報道によりますと、詐欺事件の被害総額は、11月までの前年比は4倍であり、特殊詐欺の6割を占めるのが架空請求詐欺とありましたけれども、市民への注意喚起、これはどのように行っているのかを伺います。
○鈴木仁志副議長 廣瀬総務部長。
◎廣瀬智総務部長 市民の皆さんへの注意喚起でございますが、今年度におきましては広報紙の掲載が1回、市のホームページ、フェイスブック、LINEを通じまして各11回を実施したところでございます。また、帯広市防犯協会など関係団体との街頭啓発を5回実施するなど、機会を捉えながら周知啓発を行ってきたところでございます。 以上でございます。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 詐欺事件に関しましては、事前に情報があり、認識があることで、被害を回避することができます。折に触れて、さらに市民周知をしていただくことを要望いたします。 コロナ禍での犯罪の主な特徴をお知らせいたします。 警察が暴行、傷害などで検挙した件数は約9,000件で、前年に比べて4.3%減少している。サイバー犯罪の検挙は約1万件で、前年より3.7%増えて過去最多。悪質なショッピングサイトなどの通報件数は令和3年上半期で6,500件と、令和元年上半期に比べて8倍近くも増加している。配偶者暴力相談支援センターへの相談は約14万件で、前年度より15.7%増加。昨年4月から始まったDV相談+(プラス)の相談を加えると、前年度の1.6倍になりました。児童虐待については、警察が児童相談所に通告した人数は、統計を取り始めた2004年度は960人でありましたけれども、2020年度は10倍を超える10万7,000人となり、前年度に比べても8.9%増加しています。また、児童相談所での相談対応件数は20万5,000件で、前年度に比べて5.8%増加しているなどとなっています。 このように、コロナ禍では、人と接触することで起きる犯罪が減少する一方、より人の目につきにくい家庭内やネット空間での犯罪が増加しています。家庭などの人の目につきにくい場所で起きる犯罪の被害者は、身体的、精神的暴力を他者に相談できずに、内に抱える傾向があり、深い心の傷を負ったことで、2次的な事件が起きることがあります。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、コロナ禍直前に比べて全国的に自殺者が増えています。帯広でも、コロナ禍の2020年に自殺者が増加していますが、その状況をお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 下野一人
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 帯広市の人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率は、令和元年16.8、令和2年21.7、令和3年18.1となっており、直近3年間におきましては、令和2年が最も高くなっている状況であります。 自殺の多くは、多様かつ複合的な原因や背景を有し、様々な要因が連鎖する中で起きるものであり、経年的に動向を把握していくことが必要と考えてございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 社会の状況が変化していく中で、犯罪の傾向や被害の現れ方も変わってきます。その状況の中で、社会と家庭の分断、DVや虐待の与える影響は、時差を持って現れる可能性があります。自殺も犯罪も、それらの2次的な産物と考えられるかもしれません。一つひとつの案件を分析し集計することで、傾向が分かり、対応の気づきになることもありますので、動向の把握についてはしっかりと取り組んでいただきたいと要望いたします。 さきの9月議会で石井議員から、地域再犯防止推進計画についての質問がありました。答弁では、国から努力義務として再犯防止推進計画が義務づけられたこと、再犯者は福祉的、複合的課題を抱えた方が多いことから、第三期地域福祉計画に盛り込んだことが示されました。また、令和6年の第四期地域福祉計画策定の際に、再犯防止実施要領作成について検討すると答弁があったところです。これに関しては、一保護司としても期待するところです。 ちなみに令和3年の状況ですが、前年一気に策定が進み、新たに119か所増加となりまして、188の地方公共団体において同計画が策定されております。 さて、再犯の状況ですが、令和2年の刑法犯の検挙者は、戦後最少となる18万2,582人でした。そのうち再犯者は8万9,667人、約50%に及んでいます。 2019年に刑務所を出所後、2年以内に再び罪を犯して入所した再入率は15.7%。ただ、出所後に保護観察がつかない満期釈放者の再入率は23.3%で、仮釈放者の10.2%と比較すると、2倍以上の開きがあるという現状があります。また、戦後60年をかけた分析によりますと、3割の再犯者が6割の犯行を行っているというデータが犯罪白書で示されています。 少年犯罪は少子・高齢化の影響で減少傾向ですが、累犯率は増加傾向で34%、実に3人に1人は再犯すると示されています。また、全検挙者のうち、65歳以上の高齢者の割合が過去最悪の22%に上りましたが、そのうちの9割が万引きなどの窃盗犯であり、再犯者の割合も全体の48.8%と、過去最悪だった前年と並びました。 犯罪を犯した者は、更生するために刑務所や少年院などで服役し、刑務官などから指導を受けながら社会復帰を目指していきます。しかし、本人の資質も少なからずありますが、彼らを受け入れる社会資源が十分に用意され、そして機能しているかが問題です。再犯率の高さは、出所後に社会の中で再び生きづらさを感じることがある、あるいは立ち直りの支援にしっかりとつながっていないことによるのではないかと感じるところです。 帯広市は地域福祉計画の中で、再犯防止に向けた取組みの推進を行っていますが、具体的な内容についてお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 平成15年以降、全国におけます犯罪件数は減少している一方で、再犯者が占める割合は増加傾向にあるところでございます。社会生活を営む上で様々な問題を抱え、社会復帰できないことが、犯罪を繰り返す大きな要因になることから、刑務所等の出所者への直接的な支援はもとより、地域の一員として社会復帰しやすい環境づくりを進めていくことが重要と考えてございます。 このため、帯広市におきましては、関係機関等との連携を図りながら、必要な
福祉サービスが円滑に提供される体制づくりを進めてきているほか、再犯防止に向けまして、就労や住居の確保、民間協力者の活動促進などの支援に取り組んできてございます。 また、犯罪や非行のない明るい地域社会づくりに向けまして、社会を明るくする運動強調月間におきまして、パネル展をはじめとする様々な啓発活動を行い、刑期を終えた人たちの更生に対する地域の理解促進に取り組んでるところでございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 高齢だったり身体的な事情により就労ができない出所者は、速やかに行政に相談し、必要な支援に結びつくことが、再犯の防止になります。ぜひ刑務所と連絡を取り、福祉的支援が必要な出所者には速やかに行政につながる対応を取っていただくことを要望いたします。 就労可能な出所者にとっては、新たに社会生活をスタートするに当たって、まずは住むところと働く場所が必要になります。帯広市には十勝自営会があり、出所後に受け入れ、住居がない場合、一時的に生活の場を提供しています。 犯罪白書とともに公表された再犯防止推進白書によると、出所者らを積極的に雇用する協力雇用主として登録している企業数は、昨年10月1日現在で2万4,213社に上りましたが、実際に雇用していたのは1,391社で、前年から165社減っていました。コロナ禍で企業の経営が悪化したことが背景にあると見られます。 帯広市には十勝更生保護協力雇用主会があり、犯罪者の立ち直りの支援に御協力いただいております。このコロナ禍での登録や雇用の状況についてお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 十勝更生保護協力雇用主会におけます雇用人数となりますが、まず登録事業者数でありますが、令和4年12月1日時点で登録事業者数78社となってございます。雇用人数でありますが、令和3年度におきまして14人となっているところでございます。 なお、十勝更生保護協力雇用主会につきましては、社会を明るくする運動への参加をお願いし、協力をいただいているところでございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 出所者に関しましては、帯広刑務所からだけではなく、管外の刑務所から帯広へ帰郷する人もいます。そのような人が速やかに情報を入手できるように、ホームページで協力雇用主の周知に取り組んではいかがでしょうか。考えをお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 刑務所出所者等のうち、生活に困窮する人、高齢または障害のある人など福祉的支援が必要な人への周知につきましては、必要な
福祉サービスが円滑に提供されますよう、ホームページを含め関係機関、団体等と協議をし、検討をしてまいりたいと考えてございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 出所者の方が就職先を探しやすくなることに加えて、更生を支援してくださる企業の周知にもなることから、ぜひ前向きな検討をお願いいたします。 少年犯罪における個人特性と生活背景について、少しお話ししたいと思います。 茨城県牛久市にある少年院茨城農芸学院には、自閉症スペクトラム、ADHDなどの生きづらさを抱えた15歳から20歳未満の子供たちが入所しています。この少年院では、民間事業所の協力を得て再犯防止モデル事業に採択され、入所者を対象に院内で学習支援事業を提供してきました。指導官は、精神障害や発達障害は非行の原因ではないと述べています。 茨城農芸学院の入所者の状況としましては、両親がそろっている家庭は全体の3割。また、7割の入所者が中卒の学歴であり、社会から孤立しているケースが多い。生きづらさを抱えた子供たちは、コミュニケーションの取り方や個性で周囲から孤立し、不良集団の中に居場所を見つけ、犯罪に傾倒していくといいます。少年院の中で規則的な食事や生活をしつつ、民間からの学習支援を受けることで、社会とのつながりを感じ、精神的な安定や学力の向上などの成果が現れると報告がありました。 犯罪白書から割り出した数字として、定型発達全人口の0.2%が犯罪者であり、発達障害を含む精神障害者では0.1%が犯罪者であると示されています。このことは、犯罪発生率と精神障害や発達障害については因果関係がないということを示しておりますが、間接的な因果関係については考えられることがあります。 犯罪者には、攻撃性や反社会性を持つ人が多いのですが、虐待を受けたり、いじめに遭ったり、社会で孤立していることが要因となって、攻撃性や反社会性が生まれることがあります。発達障害を持つ子供は、育てづらいという理由でネグレクトを受けやすい。発達障害を持つ大人は、会社や社会で孤立しやすい。発達障害だから犯罪を起こすのではなく、理解や配慮が足りないためにいじめを受けやすい、社会から孤立しやすい状況に置かれているのです。このように後天的な体験により、犯罪を起こす傾向に影響が与えられます。 市内では、児童相談所における相談件数、学校におけるいじめの発生件数はどのようになっているか、お伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 帯広児童相談所の相談件数でありますが、令和2年度で953件、そのうち児童虐待の相談件数は287件となっております。 また、学校におけますいじめの認知件数につきましては、令和3年度で小学校686件、中学校で62件となっているところでございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) いじめやDV、虐待は、それ自体が犯罪につながる可能性が高いし、そこから連鎖して被害が拡大することも考えられます。まずは、この対策が急務だと感じます。 犯罪の発生については、障害のあるなしは関係ありません。また、互いに尊重し、認め合える社会であれば、犯罪はもっともっと減らせるはずです。 帯広市は、地域再犯防止推進計画を第三期地域福祉計画に包含しました。その基本目標3、生き活きと健康で暮らせる地域づくりでは、ノーマライゼーション理念の定着を掲げています。改めて、ノーマライゼーションの理念と、その定着に向けた取組みについてお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 ノーマライゼーションとは、障害のある人が特別視されることなく、一般社会の中で普通に生活し、共に生きる社会こそが普通の社会であるという考え方でございます。この理念の普及と定着に向けまして、市内の4つの地区をノーマライゼーション推進地区に指定し、各地域主体の取組みに対する補助を行ってございます。 そのほか、市民誰もが相手の視点に立って考え、思いやることのできる心が育まれる地域づくりを目指しまして、ヘルプマークの普及や障害者週間記念事業など、理解促進の取組みを行っているところでございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) ノーマライゼーションを推進することは、その理念の普及から、健常者にとっても暮らしやすい社会につながっていきます。その理念を実現するためには何が必要か、さらなる調査と研究を要望いたします。 冒頭お伝えしましたように、3割の再犯者が6割の犯罪を起こしている現状があり、国は再犯防止推進計画を策定し、地方自治体に地方版の同計画の策定を促しています。 確かに再犯者が更生し、現状の犯罪数が4割になることは望ましいことです。刑期を終えた受刑者が再び社会に復帰したときに、周囲の人たちから理解と協力を得て、安定した暮らしができることは必要なことです。しかし、人間社会において、犯罪の要因がなくなることはありません。 この
新型コロナウイルスで職を失った人、収入が大きく減少した人が大勢います。完全失業率は、昨年1月に2.4%だったものが、10月には3.1%に増加しました。失業者の増加は、生活の苦しさから潜在的犯罪者を増やすことにつながります。高齢者の犯罪率が増加しましたが、経済的な困窮によって、刑務所に戻るために罪を犯したり、家族との死別後に孤独だったことで万引きに手を染めたりすることもあります。 様々な要因が終わることなく発生しても、犯罪という結果につながらない。そのために、地域の中に聞いてくれる場所、分かってくれる場所、寄り添ってくれる場所、また支えてくれる場所が散りばめられていることが必要だと考えます。 再犯を防止すると同時に、犯罪者を生まない支え合う地域づくりが求められています。このコロナ禍では、多くのNPOやボランティア団体、有志の市民による共助の活動が見られました。行政では手の届かない困窮世帯に、直接コンタクトする活動をしてくれたと感じています。 犯罪のない社会をつくるためには、更生保護と同時に、民間と連携した防犯に資する困窮者支援の強化が必要だと考えますが、市の認識についてお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 市内のNPO法人におきまして、帯広刑務所などの関係機関や関係団体などの協力を得ながら、アルコールや薬物依存の当事者とその家族への回復プログラムを実施してきている法人があります。帯広市としましても、そういったプログラムに参加をしてきているところでございます。 保護司や協力雇用主などの支援者、支援団体をはじめ関係機関との連携を引き続き図りながら、包括的な支援を進めてまいりたいと考えてございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 今、サードプレイスの重要性が注目されています。最も生活基盤に近く、生きていくために必要な生活空間がファーストプレイスであり、一般的には家庭と定義されています。セカンドプレイスは、職場もしくは学校のことであり、社会的な生活を営む場所として、人と関わり合いながら1日の大半を過ごす場所です。 サードプレイスは、家庭でも職場でもない、自分らしくいられる場所として、家庭や職場で課せられる役割や責務から解放されて、リラックスして過ごすことができ、多様な人々と出会い、新しい価値観と出会うことができる場所と定義されています。 今地域に必要なのは、気軽に訪れて悩みを相談できる、そこに信頼できる人や専門家がいる、そんな場所ではないでしょうか。地域福祉計画の中には、まさに地域活動を支える拠点づくりを基本方向に、既存施設を活用した拠点づくりの促進、これが示されています。サードプレイスとして、福祉団体、NPO、ボランティア団体のような地域資源と連携しながら、地域の相談体制、支援体制を強化していく考えはないのかをお伺いいたします。
○鈴木仁志副議長 下野
市民福祉部長。
◎下野一人
市民福祉部長 地域の様々な支援団体や福祉団体と連携し、地域活動を行う中でのニーズの把握を行うとともに、活動内容の周知や主体的な活動に対する支援の充実を図ってまいります。 また、関係機関、団体との協議を進めながら、支援団体や民間協力者の活動支援に取り組み、地域の一員として社会復帰しやすい地域環境づくりを進めていきたいと考えてございます。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 佐々木議員。
◆2番(佐々木直美議員) 犯罪を起こさせない、再発させないためには、取組みや支援の見える化を図り、困窮している人、支援が必要な人に的確に届けていくことが必要です。 また、民間の動きをしっかりと把握しながら、連携と支援に取り組んでいただき、支え合うまちづくりに取り組んでいただくことを要望して、私からの質問を終わります。
○鈴木仁志副議長 以上で佐々木直美議員の発言は終わりました。 次に、大和田三朗議員から発言の通告があります。 14番大和田三朗議員、登壇願います。 〔14番大和田三朗議員・登壇・拍手〕
◆14番(大和田三朗議員) 私からは、通告に従いまして2点について質問をさせていただきます。1つ目が、ライフステージに応じた歯と口の健康について、もう一つが、市役所窓口業務の効率化についての2問を質問させていただきます。 ライフステージに応じた歯の健康については、いつも質問させていただいておりますけれども、生きることは食べることですといつも話しているところです。今、日本は人生100年時代となりまして、毎日毎日ほぼ100年間食事を食べて、健康に楽しく生きることをしております。生命維持には欠かせない重要な行為でございます。 今回の12月定例会の本会議の初日に、横山食育検討チーム座長から食育推進条例の案が示されましたけれども、食、食育を大切に考え、多くの関係者や市民などが行動することは、フードバレーとかちを掲げる帯広市にとって、とても大切であると考えるところであります。 歯、口は、生きる一丁目一番地だと思っております。普通に食べることができなければ、成長、発育にも影響を与えますし、生命の維持、増進に多大な影響を与えます。これまで、歯、口の健康づくりはとても大切であるとお伝えしているところですが、今回は歯科医療を支えるデンタルスタッフ、歯科衛生士、歯科技工士について質問をさせていただきたいと思っております。 どちらの職種も、市民の歯、口の健康を守るため、維持するため、増進するため、不可欠な職業です。医療現場では、医師が看護師や薬剤師、理学療法士だったり、作業療法士だったり、放射線技師だったり、様々な多職種の医療従事者に支えられて、助け合って、連携しながら日々の診療が行われております。医師だけでは医療の現場は成り立っていないのが現状だと思います。 同様に、歯科医療現場でも、歯科医師が歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手などの医療従事者と協力、協調、連携して日々の診療が行われております。 現在、医療現場では看護師不足が言われておりますが、歯科医療現場では、歯科衛生士、歯科技工士の不足が問題化しております。 いつも紹介しておりますけれども、自由民主党の骨太の方針2022では、全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の集積と国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診の具体的な検討、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実、この辺は9月の議会で質問させてもらいましたけれども、その後、歯科医療職間・医科歯科連携をはじめとする関係職種間・関係機関間の連携と書いてあって、その後に歯科衛生士・歯科技工士の人材確保、歯科技工を含む歯科領域におけるICTの活用を推進し、歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組むと書かれております。その後に、市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進するとも書かれております。 全国的な問題、全道的な問題ではありますけれども、地域の看護師不足の問題と同様に、地域の医療は地域で支える必要があると考えるところです。現在、看護師不足を補うために、帯広市医師会看護専門学校の開校に向け、すぐ隣で校舎がもう出来上がってきております。帯広市として、建設地の無償貸与など様々な支援を行っていることは、大変すばらしい取組みと評価させていただいております。 同様に、帯広市、十勝管内でも、歯科医療現場では歯科衛生士、歯科技工士が不足しておりますが、帯広市の現状認識についてそれぞれ伺っていきたいと思っております。 まず、お口から人の健康を支える歯科衛生士についてです。 歯の健康は、QOL、生活の質や全身の健康とも密接につながるといつも御答弁をいただいておるところでございますが、歯を失う原因の多くは虫歯、歯周病です。歯科衛生士は、それらの予防や治療に深く関わっており、さらに子供たちに歯の磨き方を指導したり、お年寄りに摂食・嚥下機能訓練を行ったりと、幅広い年代の人々の健康を歯、口の健康から支えております。 平均寿命が延びる中、ただ長く生きるだけではなく、QOLを維持することや、元気に自立して生きられる期間、いわゆる健康寿命を延ばすことが、より重要とされるようになりました。超高齢社会を迎え、介護現場では多職種連携が広がっておりますが、歯科衛生士は、帯広市が行っております介護予防事業にも参画し、帯広市民の健康寿命の延伸に尽力いただいているのは周知の事実であり、かつ、欠かせない職業と思っております。 このようにニーズが増えているにもかかわらず、歯科衛生士は不足しております。要因としては、歯科衛生士の修業年数が3年以上と長くなり、資格取得のハードルが上がっていることや、歯科衛生士の大半が女性であり、出産や育児のために離職するケースが多いことが要因として挙げられます。 歯科衛生士は、正社員やパートなどとともに多くの求人があるために、ライフステージに合わせた働き方を変えることも可能ですし、認定歯科衛生士やケアマネジャーとのダブルライセンスやキャリアアップの選択肢もあります。歯、口から人々の健康を支える歯科医療専門職である歯科衛生士は、看護師不足と並び、帯広市に医療現場の充実、帯広市民の健康を守るためにも重要な問題と考えております。 そこで伺いますが、看護師については充足率を把握し、人材確保策を取っていると思いますけれども、歯科衛生士についてはなされていないと思われます。歯科衛生士、歯科技工士など歯科に係るスタッフを含め、パラメディカルスタッフ、専門職の配置や育成ですが、この重要性について市ではどのように認識しているか、市の考え、認識について伺います。 続いて、歯科技工士の不足の問題です。 歯科技工士は、歯科医療の一端を担う歯科医療技術の専門職です。歯科医師の指示書に従って、入れ歯、歯のかぶせものだったり、歯の詰め物だったり、矯正装置だったり、いろんなものを作成、加工して、修理などを行います。高度な精密技巧技術とともに、患者さんごとに異なる歯の色や形を把握する、繊細な審美感覚が求められる仕事です。 昨今、補綴物、かぶせものですけれども、補綴物を作成する際には、そのほとんどが歯科技工士に委ねられております。私も作ろうと思えば作れるんですが、時間もないので、ほとんど外注に出しております。 また、今後の超高齢社会を踏まえると、補綴物作成数は当面は横ばいを維持することが予想されております。国民に適切な歯科医療サービスを提供するためにも、適切な歯科技工士数の確保は重大な課題となります。歯科技工士に関する諸問題は、現在国や関係団体において議論が活発化されている現状です。 そのような中、
新型コロナウイルス感染症の影響が歯科技工士にも及んでおります。歯科医院に来院される患者さんが減れば、当然ですが歯科技工物の作成が減ります。それに拍車をかけたのが、前回の議会でもお話しさせていただいたんですが、歯科用の金属、12%金銀パラジウム合金というやつですね、これが歯科業界では金パラの逆ざや問題ということでちょっと問題になっていたんですけれども、基本的には赤字財政でございます。 その金属を歯科医院が時価で購入して、その金属を技工士にお渡しして、歯科技工士が加工をして、かぶせものができてきて、歯医者がそれをつけるという工程になっています。
新型コロナウイルスの影響で、歯科医院の患者さんが減って、技工物が減っている。さらにウクライナの関係で、ロシアの原産のパラジウムが高くなって、それを受けて歯科医院が技工物を減らしているし、さらにエネルギー安全保障の問題で電気、ガス、水道の料金が上がっております。歯科技工には、電気、ガス、めちゃくちゃ使うんですね。とても大変な状態です。 その中、今年の9月13日ですけれども、都道府県・市区町村衛生主管部局宛てに、厚生労働省医政局の各課から、「医療機関等への支援に関する
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金における「電気・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」等の活用について」という通知が出ております。内容は、
新型コロナウイルス感染症の影響の長期化及びコロナ禍における物価高騰のため、影響を受けている医療機関等について、地方公共団体の判断により、
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して、医療機関等の負担の軽減に向けた取組みを進めていくようお願いしてきたところですと。 そのほかに、本年9月9日に第4回物価・賃金・生活総合対策本部が開催されました。その中で、物価高騰に対する追加支援策が示されました。追加策では、臨時交付金の増額、強化として、予備費も措置しつつ既成予算も活用し、6,000億円規模の電気・ガス・食料品等価格支援地方交付金を創設し、電気、ガス、水道等の価格高騰への対応により重点的に活用されるよう、効果的と考えられる推奨事業メニューを地方自治体に提示することとされ、推奨事業メニューとして、医療、介護、保育、公衆浴場等に対する物価高騰対策が推奨されております。
新型コロナウイルス感染症や燃料価格の上昇等により、物価高騰の影響を受け、歯科技工所の経営は非常に厳しい状態にある。富山県では、令和4年12月の補正予算ですけれども、その中で光熱費等の高騰分を支援するため、病院や診療所のほか、歯科技工所に対しても支援金を支給するとなっております。このような技工所への支援についての帯広市の考えを伺います。 続いて、歯科衛生士の実情ですけれども、厚生労働省が発表した令和2年衛生行政報告例によると、歯科衛生士の就業の人数は14万2,760人、歯科医院の数が全国で約6万8,000件です。歯科医院当たり歯科衛生士は2.0人という計算になってて、実際にかなり大手のところにたくさんの歯科衛生士が行くものですから、実際、小さい歯医者さんにはほとんど歯科衛生士がいないというのが実情です。 ただ、歯科医療振興財団というところがあります。そこの事業報告によると、2019年2月で歯科衛生士の登録名簿数は28万3,032人、実際働いているのが半数ということになってるんですけれども、歯科医師会としても一応復職支援セミナーなどをやっているんですが、なかなか厳しい現状であります。 ただ、歯科衛生士は求人が多くて、基本的には新卒では20倍ぐらいの募集があります。1人に対して20件の歯医者から募集が来るということですね。 歯科衛生士として働くためには、国家試験を受けて、国家試験に合格しなきゃいけません。歯科衛生士の国家試験を受験するには、歯科衛生士学校に行かないといけません。2010年以降は、3年制以上の養成課程ということで、前は2年の学校もあったんですけど、今は3年と決まっております。 帯広市には、コア専門学校に歯科衛生士科が、帯広市の御支援もいただきまして2017年、平成29年に開講しております。現在までに約40名ほどの歯科衛生士を育ててきておりますが、彼女らは地元の地域の歯科医療に従事して貢献しているところでございます。全国的にも国家試験の合格率が高い職種でございます。ちなみにコア学園は、今のところ100%の合格率でございます。 しかし市内のコア専門学校に歯科衛生士科はありますけれども、実際入学者数、卒業生数が定員を割れているのが現状です。歯科衛生士が不足している中、課題と捉えておるところでございます。 帯広市では、看護学校に対する補助を行っておりますけれども、歯科衛生士学校には行っておらず、歯科衛生士の人材不足の現状と歯科衛生士養成学校の果たす役割を踏まえると、歯科衛生士学校に対する支援も考えるところであり、市の考え方を伺いたいと思います。 続いて、2番目の質問になりますけれども、市役所の窓口の効率化です。 市民が市役所を訪れる目的のほとんどが、住民票だったり、印鑑証明だったり、証明書の発行または転入、転出、婚姻、離婚など届出が多いと考えるところです。現在はマイナンバーカードの申請に訪れる市民の方が多いようですが、どこで何をしたらいいのか、どこに行ったらいいのか、どこで何の書類を書いたらいいのかということで、いろんなところでいろんな意見をお聞きします。 市の職員の方であれば、皆さん当然お分かりになるかもしれませんけれども、一般の市民の方にはよく分からないことが多いのではないかと思うところです。市民のための市役所の行政サービスであって、市役所のための市民ではないのです。多様な行政サービスの利便性の向上は市民のためで、また行政サービスを提供する市職員の利便性もとても重要と考えます。 そこで伺いますが、地方自治体は、様々な窓口業務や手続を通して多様な行政サービスを市民に提供しておりますが、ICT技術の活用等により、こうした業務の大幅な改善が期待され、その実現は市民サービスの向上と職員の働き方改革につながる大変効果的なものと考えるが、市の認識をまず伺いたいと思います。 次に、市役所には、転入、転出、出生、死亡、婚姻や離婚などの届出をはじめ、国保や年金、保育所や学校など様々な窓口がありますけれども、これらの窓口体制についてこれまでどのような取組みをしてきたのか伺います。 次に、市民の方は、ふだん申請書を書く機会が少ないので、どこで何を書けばよいのか迷ったり、どの窓口に行ったらよいか分からない場合があります。また、住民異動が多い時期には、3月、4月ですけれども、多くの方が来庁し、戸籍住民課の窓口や待合ロビーが混雑する場合があると聞いております。こうした場合の対応について、現在どのような取組みを行っているのか伺います。 以上、1問目とさせていただきます。
○鈴木仁志副議長
米沢則寿市長、登壇願います。 〔
米沢則寿市長・登壇〕
◎
米沢則寿市長 大和田議員の御質問中、窓口業務についてお答えいたします。 市民と職員の接点である窓口では、市民の目線に立った丁寧な接遇ときめ細かなサービスを提供することが大切です。サービスの提供に当たっては、ICTの活用等による手続の簡素化や待ち時間の短縮などを通し、市民の利便性向上に努めていくことが必要であると認識しております。 このため、帯広市ではマイナンバーカードによる住民票等のコンビニ交付や市税等のオンライン決済を導入したほか、現在、引越しワンストップサービスの導入に向けた業務システムの改修などを進めております。また、市民の状況に応じたきめ細かな相談対応や分かりやすい説明など、職員の知識や経験に基づく対面サービスの質の向上にも取り組んでいるところであります。 今後も窓口業務の本質を念頭に置きながら、業務の改善を進め、市民サービスの充実と効率的な行政運営につなげてまいります。 私からは以上であります。
○鈴木仁志副議長 五十嵐ゆかり
市民福祉部保健医療担当参事。
◎五十嵐ゆかり
市民福祉部保健医療担当参事 御質問中、初めに、パラメディカルスタッフの重要性についてお答えいたします。 様々な医療従事者がそれぞれの専門性や役割に応じ、協力しながら医療を提供することは、高齢社会において必要とされる医療サービスが適切に受けられる体制を整える上で重要なことと認識しており、医師、歯科医師以外の医療従事者にも地域医療を支える重要な役割があるものと捉えております。 医療従事者の確保につきましては、北海道において北海道医療計画により、中・長期的な視点で医療人材を継続的に確保していくための対策を講じる必要があるとされていることから、計画を進める北海道と協力しながら取り組むことが重要と認識しております。 次に、歯科技工所への支援についてでありますが、
新型コロナウイルス感染症の長期化により、市民生活や地域経済は様々な形で影響を受けているものと認識しております。支援に当たりましては、国や北海道の施策などを把握した上で、地域の実情などを踏まえて、施策全体の中で必要な対策などについて総合的に勘案するものと考えております。 最後に、歯科衛生士養成学校に対する支援についてでありますが、帯広市におきましては、平成28年度に市内にあります帯広コア専門学校に対し、歯科衛生士科開設に伴い支援を行っております。運営に係る支援につきましては、対象や運営事業に関する公益性などを踏まえ、施策全体の中で必要な対策等について総合的に勘案した上で、効果的な手法に取り組むことが重要であると考えております。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 廣瀬智総務部長。
◎廣瀬智総務部長 御質問中、窓口業務に関わる残りの部分につきましてお答えをいたします。 初めに、窓口体制に関わる取組みでございますが、帯広市におきましては、これまで組織機構の見直しなどを通じまして、福祉部門の総合窓口の設置や収納の一元化などに取り組んできたほか、近年は
新型コロナウイルス関連の各種給付金やマイナンバーカードの申請、交付など臨時に発生する手続につきまして、庁舎3階の大集会室を窓口として活用し、市民の利便性に配慮してきたところでございます。 続きまして、来庁される方への御案内につきましては、1階に配置しております総合案内の職員が適宜関係する窓口を御案内しておりますほか、市内に転入されてきた方や、出生、死亡などに伴い必要となる手続の一覧を作成いたしまして、届出窓口となる戸籍住民課におきまして配布し、状況に応じまして御案内をしているところでございます。 また、年度末からの住民異動時期などの繁忙期におきましては、戸籍住民課の窓口の前にコンシェルジュを配置いたしまして、担当窓口への御案内や申請書の記載方法などを御説明いたしまして、市民の方がスムーズに手続ができるように努めているところでございます。 以上でございます。
○鈴木仁志副議長 大和田議員。
◆14番(大和田三朗議員) それぞれ御回答ありがとうございます。それでは、2回目の質問に移らさせていただきます。 先ほどの御回答で、様々な医療従事者がそれぞれの専門性や役割に応じ、協力しながら医療体制を提供することは、高齢化社会において必要とされる医療サービスが適切に受けられる体制を整える上で重要なことと認識しており、医師、歯科医師以外の医療従事者にも地域医療を支える重要な役割があるものと捉えているということでございますが、歯科衛生士が行う口腔ケアには、いつまでも自分の口で食事をする楽しみを失わない、誤嚥性肺炎などの感染症を防ぐ、認知機能低下を抑えるといった効果が期待されているので、帯広市でも歯科衛生士に介護予防の教室に協力いただいていると認識しております。 日本では1989年、平成元年だと思いますが、80歳になっても自分の歯を20本以上保つことを目的に8020運動が始まりました。2016年に厚生労働省が実施した調査では、8020を達成した人の割合が50%を超え、次回2022年の調査に向けて60%という新たな目標が掲げられております、今年ですけれども。目標達成に向け、歯科衛生士は口腔衛生の専門家として、歯科医院、病院、保健所、保健センター、介護施設等様々な場所で活躍することが期待されています。歯科衛生士の勤務先は9割が歯科医院で、それに病院が続きます。さらに、全体としては割合は少ないものの、市町村の保健センターや保健所などの行政機関、老健や特養など介護保険施設などにも歯科衛生士のニーズがあります。 9月の議会で歯科口腔保健推進体制強化事業について御質問させていただいて、歯科疾患対策の強化のうち、歯科口腔保健の推進体制の強化が特に必要な市町村において、歯科専門職の配置や歯科口腔保健の推進に関する協議会の設置などを通じて、歯科口腔保健施策の推進体制の整備をするための事業と捉えていると御答弁をいただいております。 そこで伺いますけれども、現在歯科衛生士の就業先は9割以上が歯科医院となっており、残りの1割の中に保健所、市町村等の行政機関が就業先となっているものがあります。歯科保健を取り巻く課題の整理や人材育成、確保の観点からも、行政における歯科衛生士の配置は重要と考えるが、市の配置の考えをまず伺います。 次に、歯科技工士についてですけれども、歯科技工士の支援に当たっては、国や北海道の施策などを把握した上で、地域の実情などを踏まえ、施策全体の中で必要な対策などについて総合的に勘案するものと考えているとの御答弁でございますが、歯科技工士の現状について若干御説明させていただきたいと思っております。全国の議会でもなかなか話題にならない職業だと思うんですけれども、歯科医師が市議会議員なものですから、御理解ください。 歯科技工士になるには、歯科養成所に行かなきゃいけません。歯科技工士養成施設は、平成30年には全国に52校ありましたけども、その後からどんどん数が減ってまして、4校が学生の募集を停止しました。閉校などになっております。平成12年には、歯科技工士養成施設は全国に72か所あったんですが、平成30年の時点で52校、その後4校減っているから48校。たしか去年もう一校減ったんで、47校になっているはずです。ただ、ほとんどの学校が定員割れしてまして、なかなか学生が集まらない。 就業している技工士についても問題がありまして、若年層の割合が大きく減少してまして、特に20代、30代の減少傾向が顕著です。若年層が国家試験に受かったとしても、やめてしまうということが多いんですね。実際にこのまま若年層の減少傾向が続くと、高齢層の就業者が退職しますので、歯科技工士数全体が大幅に減ることが大いに想像できるところです。 ちなみに歯科技工士の平均年齢というのは、大体今49.3歳です。自営業の方がほとんどで、9割方自営業です。一人でやってる方がほとんどで、実際その自営業の方の平均年齢は55.8歳。勤務の方は若い方が多いので、44.8歳という年齢構成なんです。 ちなみに歯科医師会の平均年齢が大体60歳、かなり高齢化しております。 歯科技工士の減少は、入学者数の減少だけでなくて、ほかにも多くの原因がありまして、毎年1,000人ほど国家試験に受かって歯科技工士になるんですけど、ほとんど1年か2年で7割ぐらいやめちゃうんですね。その7割、実際には歯科技工士の免許を持っている方が全国で11万8,551人、働いている方が3万4,640人ですから、就業率が29.2%。ほとんどの方が歯科技工士の免許を持っているのに、歯科技工士の仕事をしてない。それは、労働条件であったり、職場環境であったり、家庭事情などの様々な理由が考えられますけれども、ちょっとゆゆしき問題だと捉えております。 ちなみに十勝の歯科技工所は大体全部で100件ほどございます。歯科技工士会に入ってる技工所が50件、入ってないのが50件ぐらいで、ほとんどが一人でやってる技工所です。実際、このまま続くと、ほとんど人がいなくなっちゃうんじゃないかと。 そこで伺いますけれども、歯科技工士は、低賃金や長時間労働により成り手不足が進んでいるのが現状でございます。また、コロナ禍により仕事が減少して、厳しい価格競争にさらされております。 このような状態が続き、歯科技工士が減少すると、地域に根差した歯科医療の提供が難しくなると考えますけども、市ではどのように考えておるのか、まずお伺いしたいのと、もう一つ、実際の問題というか課題なんですけれども、これから仕事しようという学生さん、小学校、中学校、高校の皆さんが、歯科衛生士とか歯科技工士の存在の認識があまりないというふうな状況と捉えております。 そこで、歯科衛生士、歯科技工士の仕事に対する学生さん、小学校、中学校、高校の学生への情報提供ができないのか、市の考えを伺います。 続いて、窓口のほう、繁忙期には窓口にコンシェルジュを置いて対応するとのことですが、聞くところによると、3月、4月は市役所庁舎は大変混雑しているとお聞きしていますし、市民の方の待ち時間もかなり長くなっていると伺っております、窓口業務の改善は重要と考えるところです。 窓口業務の改善については、全国的にも増えております。北見市では2009年から業務改善の取組みを続けており、現在書かない窓口、ワンストップ窓口を実現しております。先日、北海道新聞だったり日本経済新聞にも、この北見の取組みについて記事が掲載されておりましたが、本年11月に私と会派の同僚議員と、北見にこの窓口の視察に行ってまいりました。 この書かないワンストップ窓口は、免許証などの身分証明書を提示しまして、窓口に、市役所が市民に手続に必要なことを聞き取って、市民は書類を書かずに申請や届出ができるものであります。北見のこの窓口システムは、既に岩見沢だったり埼玉県深谷市だったり越谷市で導入済みでございます。2022年度には富良野市、紋別市、深川市、三笠市などの10の自治体が順次取り入れるということです。 ちなみにこの北見のシステムは外販で、北見が北見市内のコンピューター会社とつくったんですけど、大体7,400万円ぐらいでつくって、それを外販しているんですね。その外販のシステムを導入した富良野では、住民票に関わる時間が導入前は平均7分34秒ってあったんですが、導入後は平均で2分34秒に短縮されたと書いております。 また、書かないワンストップ窓口は、職員が聞き取りシステム入力するので、書き間違いによる差し戻しがないというんですね。事務作業が軽減し、新人の職員でも手続ができるようになったとのことでした。 転入届を出す際、水道だったり、国民健康保険だったり、学校の転入だったり、いろいろな手続が窓口へ行ったら一覧でだっと出てきて、漏れもなく、1か所で、ワンストップで済ますことができるんです。市民はそれを、書類を確認してサイン、署名するだけです。このシステムは、書かない、優しい、窓口を回らない、利便性の向上、職員の業務の効率化をポリシーとして、もともと市の職員、総務課の係長って書いてありましたけども、総務課の係長の提案から始まったと伺っているところであります。 この帯広市においても、書かないワンストップ窓口を導入することで、市民の利便性の向上や窓口業務の効率化につながると考えておりますけれども、書かないワンストップ窓口に対する帯広市の認識について伺います。 次に、今年度、帯広市の職員も北見に視察に行ったと聞いておりますけれども、視察後に何か取組みを始めたのかもお伺いいたします。 さらに、住民票や戸籍等、各種証明書や届出に当たり、それぞれの手続ごとに交付請求書等が必要になってくると思いますけれども、書類を分けている目的と、現在請求書や届出書はどのぐらいの数があるのか、お聞かせください。 次に、国では、各自治体が個別に整備している各種行政システムの標準化を進めておりますけれども、スケジュールと現在の進捗状況について伺います。また、これにより市の業務、また市民にとってどのようなメリットがあるのかも伺わせていただきます。 2回目は以上です。
○鈴木仁志副議長 五十嵐市民福祉部参事。
◎五十嵐ゆかり
市民福祉部保健医療担当参事 御質問中、初めに、歯科衛生士の配置の考え方についてお答えいたします。 近年、地域間の格差解消等の観点から、その対策として、市町村が実施主体として事業を行う場合は、行政機関に勤務する歯科衛生職の配置が必要であると認識しております。 帯広市におきましては、保健師や栄養士などの専門職を中心に、関係機関と連携しながら施策を推進しているところであり、現時点では歯科衛生士の配置の考えはないものの、地域の実情に応じて歯科保健医療施策を進めていく観点から、関係機関等と連携の上、現状把握等に努めるとともに、配置の必要性について考えてまいりたいと思います。 次に、歯科技工士についてでありますが、歯や口腔の健康の維持や機能回復には、歯科医師はもとより、歯科衛生士や歯科技工士をはじめとする専門職の役割が重要であると認識しております。 国は、基金を通じた養成施設に対する整備支援や人材確保を図ることを目的とした研修などの支援を実施しているほか、検討会において歯科技工士の業務の在り方等に関する議論を進めているところであり、市といたしましては、こうした動きを注視してまいりたいと考えております。 最後に、学生への情報提供についてでありますが、高校によっては、キャリア教育や、インターンシップ等により、自身の進路選択などに役立てる取組みが行われており、こうした取組みは、将来を見据え、職業に対する意識の具体化や自身に適した仕事の発見につながるため、歯科衛生士、歯科技工士の就業先の事業所が職場体験学習の受入れを行うことにより、生徒への情報提供にもなり得るものと考えております。 看護師や介護系専門職などの職能団体におきましては、人材確保やそこに対する理解促進に取り組んでいることから、歯科衛生士等の職能団体におきましても同様の活動がなされるよう、関係機関との連携を図る中で情報提供するなど、必要に応じて対応を考えてまいります。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 廣瀬総務部長。
◎廣瀬智総務部長 御質問中、窓口業務に関しましてお答えをいたします。 お話の北見市が実施しております書かない窓口につきましては、書かない、回さない、漏れがないをコンセプトに、各種申請書の記載の手間を極力省くとともに、出生や死亡などのライフイベントによって必要となる手続をシステムで判定しましてリスト化することで、来庁される市民の方の手間や負担の軽減に加えまして、事務の正確性や効率性の向上にもつながる優れた仕組みであると認識してございます。 北見市へは、戸籍住民課とICT推進課の職員が視察に赴きまして、ただいま申し上げたようなシステムの特徴や現在の窓口体制の構築に至るまでの庁内の推進体制などについて、部内で情報共有を図ったところであります。 現時点におきまして、具体の導入に向けた検討までには至ってはおりませんが、戸籍住民課では、北見市が窓口業務の改善の当初に進めていたような窓口の掲示物の整理など、できることから取組みを始めたところでございます。 続きまして、各種手続におきます交付請求書についてでございますが、戸籍住民課で申し上げますと、請求書につきましては、特に利用の多いものとして戸籍謄本や身分証明書などの戸籍に係る請求書、それから住民票や印鑑証明書などの請求書の2種類がございます。このうち戸籍に係る請求書につきましては、本籍と筆頭者を確認し、また住民票等に係る請求書につきましては、住所と氏名を確認して交付するため、記入事項が異なることや保存年限の違いもあり、請求書を分けてきたところでございます。 また、これら交付請求書や届出書の種類につきましては、まず交付請求書につきましては5種類、届出書につきましては、住民異動や印鑑登録届のほか、婚姻や出生届など35種類の届出がございます。 なお、このうちの住民異動届に関しましては、国民年金や国民健康保険、介護保険の異動届を兼ねるよう、複写式の様式を採用いたしまして効率化を図っているところでございます。 次に、各種行政システムの標準化につきましては、国が定めた20業務のシステムを令和7年度までに標準仕様に準拠したものに移行することとされておりまして、現在は国が示しました各業務の標準仕様を基に、自治体への意見聴取や開発元との調整が行われているところでございます。国では、来年度からの3年間を移行支援期間としておりまして、各自治体はこの間にシステムの環境構築やデータ移行などの作業を行うことになっております。 また、システムの標準化に伴いますメリットといたしましては、制度変更に伴うシステム改修などの作業量や経費の軽減が期待できますほか、業務の運用の統一化などによりまして、住民が行う手続の簡素化などサービスの向上につながっていくことが考えられます。 以上でございます。
○鈴木仁志副議長 大和田議員。
◆14番(大和田三朗議員) それぞれありがとうございます。それでは、3回目の質問に移らさせていただきます。 これは意見ですけれども、今回私たちの歯科医療の仲間、パートナーである歯科衛生士、歯科技工士について質問をさせていただいておりますけれども、歯科衛生士については何回か既にお聞きしているんですが、歯科技工士については初めてお聞きしているかと思います。 歯科医療には必要不可欠な存在でございまして、厚労省は、
新型コロナウイルス感染症対策地方臨時交付金を活用して、その医療機関等というところですね、医療機関等の負担軽減に向けて取り組むようにということで、いろいろメニューが出ておりますので、歯科技工所にもできれば十分支援の対象であるべきだと思いますので、御検討いただければと思うところでございます。 全国保険医団体
連合会の歯科技工所に対する調査によると、一人だけで歯科技工物を作っている技工所は全体の67%もありまして、二、三人で21%、10人未満が8%、10人以上が3%ということで、それは大手になりますが、多くの歯科技工所は一人で働いてまして、1日に何と13時間と。歯科技工物の作成に11時間かかって、納品とか営業とか歯科医院への配達もしなきゃいけませんので、立会いもしなきゃいけませんので、約2時間。13時間。標準の働く時間はたしか8時間ですので、5時間ぐらい長いことになります。 別の調査ですけれども、2021年の平均就労時間は1日10.1時間、これは別な調査なんですけど、10.1時間。1週間の残業を含めた就労時間が平均で58.2時間というデータもあります。 大きな技工所さんは勤務者なので、自営者じゃないから勤務なんで、就労環境もいいんですけど、労働時間は短いんですけど、多くの歯科技工所は、労働環境だったり、労働時間だったり、金銭的だったり収入的なものやら、すごい厳しい状況になってて、先ほども話したように、若い国会資格を持った技工士がすぐ辞めてしまう。分からないでもないという気がするところです。 でも、このままの現状が続きますと、高齢化する歯科医師というか、私も今58歳ですけど、もうちょっとしたらもう駄目かなと思うぐらいですけど、歯科技工士もそのぐらい、同じぐらいになったらなかなか、細かい仕事なのでなかなか続かないと思うんですね。引退することによって、地域の歯科医療の崩壊につながりかねないと危惧しているところでありますので、何らかの対策が必要かなと思っています。 また、先日内々で情報が入りまして、医療・介護・障がい施設等物価高騰対策支援金支給事業の案内が手元に届いております。内容は、物価高騰の影響により、電気代の負担が増加している医療、社会福祉施設等の負担軽減を図るとされており、対象施設、金額、この情報はちょっと割愛しますけれども、支給要件に保険医療機関であること、指定を受けている介護保険サービス事業者であることとされております。国からの委託先が北海道国民健康保険団体
連合会ですので、いわゆる保険の請求をするところですけど、そこでやるということは、その支給の流れからして、完全に歯科技工所は支給対象外ということになっております。 先ほど、歯と口腔の健康の維持や機能回復には、歯科医師はもとより、歯科衛生士や歯科技工士をはじめとする専門職の役割が重要であると認識していると答弁いただいております。せめて帯広市の前向きな支援の在り方について、御検討のほどをよろしくお願いしたいと思っております。 歯科衛生士の問題にちょっと戻りますけれども、先ほど、市において、地域の実情に応じて歯科保健医療施策を進める観点から、関係機関と連携の上、現状把握等を進めるとともに、配置の必要性等について考えてまいりたいとのことですが、期待をしたいと思いますので、よろしくお願いします。 今後の課題としてなんですけれども、歯科医療の継続を担保するため、今後、歯科衛生士学校のさらなる支援、特に学生に対する支援、金銭的な支援についてちょっと伺いたいんですが、伺ってよろしいでしょうか。 続きまして、北見のワンストップ窓口の続き、3回目ですね。 北見の書かないワンストップ窓口ですけれども、各種申請書の記載の手間を極力省きながら、出生や死亡などライフイベントによって必要となる手続が、自動判断することで、来庁される市民の方の手間や時間の軽減に加え、事務の正確性や効率性の向上にもつながる優れた仕組みであると認識されているとのことですけれども、私も見てきて非常に感動したところですが、このシステムに関して、今年の8月27日に河野太郎大臣がツイッターに、この北見の書かないワンストップ窓口についてツイッターで上げてまして、それを読むと、誰一人取り残さないデジタル社会とは、全ての人がスマホを持って、スマホで何かをやらなければいけないということではありません。スマホを使えない人は、窓口に行っていただければよいのです。そのとき、その窓口がデジタルの力で云々かんぬんと、北見市で何が起きているか御覧くださいということで、ユーチューブのアドレスが書いてあるんですけど、河野大臣も実際にこういう取組みについては注目されていると。 さらに、昨年12月には牧島かれん現デジタル大臣が北見に直接、実際に視察に訪れておりまして、住民の利便性の向上、行政の効率化、この取組みを全国に広げていくためには、デジタル田園都市構想とつなげて進めていきたいと大臣の会見で述べられております。 全国的にも注目されている取組みのため、現在視察は受け入れられてない状態でございます。ただ、システムを導入するだけではうまくいくものではないと思いますけれども、鋭意御検討のほどをお願いいたします。 また、交付請求書や届出書の種類については、交付書類については5種類、届出書については35種類。ちょっと多いんじゃないかなと思うんですね。種類が多過ぎませんか。記載事項の共通化を図るなど、市民の利便性の向上のためにも、用紙の統合、標準化が必要と考えますので、御検討のほどよろしくお願いいたします。 マイナンバーカードの申請がかなり増えてきているようですけれども、北見のシステムでは、現在マイナンバーカードは使ってないようです。マイナカード自体は使えるんですけど、システム的には使ってないそうです。運転免許証とかだけで大丈夫。保険証でも大丈夫です。 マイナンバーカードの利便性向上は、とても大切と考えております。健康保険証への利用ということで今動いてはおりますけれども、実際まだまだ医療現場では混乱が続いておりましてというか、混乱という前に、実際うちにその読み取り機は来ているんですけど、段ボールの中に入ったまま、何も動いてません。いつになったらつくのか、私も分かんない状態ですが、実際制度普及のために、いましばらく時間がかかるものだと思っております。来年の4月は、かなり厳しいのではないかというところと思っておるところでございます。 次に、質問ですけれども、マイナンバーカードの普及に伴い、コンビニでの交付件数が増えて、コミセンにおける分室での窓口廃止も視野に入ってきているのではないかと考えるが、いかがでしょうか。 次に、北見におけるシステム導入のコストは約7,400万円と聞きました。費用対効果は十分にあると思いますけれども、新たな窓口システムの導入についてどう考えるのか、認識を伺います。 以上です。
○鈴木仁志副議長 五十嵐市民福祉部参事。
◎五十嵐ゆかり
市民福祉部保健医療担当参事 御質問中、歯科衛生士専門学校、学生への支援についてお答えいたします。 北海道におきましては、北海道歯科保健医療推進計画により、歯科医療従事者の確保に向けた取組みを促進することとしており、帯広市におきましては、こうした取組みの状況を注視する一方で、支援につきましては、帯広市の地域課題や公共性、公益性の観点などから総合的に勘案した上で判断するものと考えております。 以上であります。
○鈴木仁志副議長 廣瀬総務部長。
◎廣瀬智総務部長 御質問中、窓口業務につきましてお答えをいたします。 初めに、コミセンにおける証明書交付窓口の廃止でございますが、コミセンでの交付の状況、それからマイナンバーカードの交付率やコンビニ交付の状況を勘案しまして、今後の窓口の在り方を総合的に検討して、廃止時期を判断したいと考えてございます。 続きまして、新たな窓口システムの導入につきましてですが、システムの導入や運用に当たりましては、単にシステムを買って入れられればすぐ始められるというものではなく、北見市でもそうでありましたように、業務の運用や体制の整理、それから見直しが必須となりますことから、一定の期間を要するものと考えてございます。 ただ一方、全国的に書かない窓口などの新たな仕組みが徐々に拡大していることも踏まえまして、他自治体での事例も参考にしながら、窓口でのサービス向上に向けた検討を進めていく必要があると考えてございます。 以上でございます。
○鈴木仁志副議長 以上で大和田三朗議員の発言は終わりました。 ここで会議を休憩いたします。 午後2時45分休憩 ──────── 午後3時0分再開
○鈴木仁志副議長 再開いたします。 次に、西本嘉伸議員から発言の通告があります。 17番西本嘉伸議員、登壇願います。 〔17番西本嘉伸議員・登壇・拍手〕
◆17番(西本嘉伸議員) それでは、通告に従いまして、順次質問させていただきます。 まず、再生可能エネルギーと市民生活についてであります。 エネルギーは国民生活や企業の生産活動に欠かせないものであり、エネルギー価格が継続的に高い水準で推移すれば、製品価格の上昇と購買力の低下などを通じて各国の経済活動の足かせになるのみならず、政治経済、社会にさらなる悪影響を及ぼしかねません。 また、今年に入ると、ウクライナの情勢により世界のエネルギーは混迷を深め、エネルギー価格の上昇は一過性にとどまらず、帯広の基幹産業である農業分野においても、飼料、肥料、生産資材の供給不足、価格の高騰、また関連産業としての物流を担う運送事業者などの影響は深刻であり、また市民生活に直結する食料品の値上げなどかつてないほど高値を記録し、深刻さを増しています。今後は、中・長期的な脱炭素の流れを認識しながらも、安定、安価なエネルギー供給に向けた動きが必要とされます。 従前からも帯広市においても、低炭素社会の実現に向けて、環境モデル都市としての取組みがなされてきたところです。また、現在の社会情勢を背景に、今までの積み重ねを基に、ゼロカーボンシティの実現を表明しているところでもあります。帯広市においても、豊かなバイオマス資源や気候風土に恵まれた豊富な日射量などの優位性も見られます。太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーの導入は、近年着実に拡大してきました。 一方で、そのような状況下において、道内においても、過去の災害としてのブラックアウト、そして昨年12月には強風による市内の局地的な長期の停電などを経験し、最大限の対策と今後の備えとしての再エネの在り方も問われています。このようなことからも、今後再エネの導入量は増えていくものと考えられます。 その中でクローズアップされるのが、再エネと地域との関係性です。再エネ発電事業が長期にわたり安定的に実施されるためには、発電施設が設置される地域との信頼関係を築き、地域と共に生きていくように努めることが必要不可欠と考え、順次、現状の問題点や対応などについてお聞きしていこうと思います。 まず、帯広市として、ゼロカーボンシティを今後目指していく中で、市長の思い描く地域特性を生かした脱炭素の戦略とはどのような方向性を示しているのか、お尋ねをいたします。 次に、次世代物流システムの構築と工業団地開発、企業立地の将来展望についてであります。 昨今、物流、流通を取り巻く状況は急激に厳しさを増しています。合理化による一極集中が、様々な業種や市民生活に影響を及ぼしている中、地方における物流をいかに守っていくかが課題となってきています。 また、コロナ禍における世界的なサプライチェーンの崩壊による資材の調達困難や、コンテナ船の不足による物流の遅延、先ほども述べましたが、ウクライナ情勢による燃油の高騰、また食料品の値上げなど、今後の見通しがつかない状況となっています。 現在、国内の物流の世界においても、都市部への一極化、地方の過疎化が着実に進行しています。輸送コストの上昇、事業者の人員不足、全国的にも物流を取り巻く環境が厳しさを増す中で、地方の物流、流通を維持していくためにどのようにすべきなのか、その対策を考えていかなければなりません。 輸送、物流業界の2024年問題が大きく取り上げられていますが、そのほかにもインフラとしての道路や港湾の整備、鉄路の維持問題、その流れの中で、各分野における物流に関する政策や方向性を検討し、持続可能な物流体系の維持を目指すべきであると考えます。 一方で、重要なインフラとなる工業団地の帯広圏域内の連携も必要とされます。隣接する芽室、音更、幕別町などの状況についても触れていきたいと思います。 また、市長公約の一つである物流拠点構想が示された中で、帯広広尾自動車道の帯広川西インターチェンジ付近の地権者が、インターチェンジに隣接する農地に、新たな工業団地の造成を目指していることが報道されているところであります。十勝港や道央圏のアクセスのよさを生かし、物流や食料加工施設の誘致などが考えられますが、現在では農地でもあり、開発に当たっての整合性や帯広市としての関わりなどについてもお尋ねしていきます。 まず、現在、物流、流通を取り巻く環境は、冒頭に触れたように一段と厳しさを増しています。物流関係者などからも多くの声が聞こえていると思いますが、その中で農産品の流通は、生産構造の品目の特性、多様な消費者ニーズに対応していかなければならないと思いますが、基幹産業である当地農業が抱える物流に関する課題をどのように考えているのかお伺いし、1問目といたします。
○鈴木仁志副議長
米沢則寿市長、登壇願います。 〔
米沢則寿市長・登壇〕
◎
米沢則寿市長 西本議員の御質問中、脱炭素のまちづくりについてお答えいたします。 地球環境は生命を育む源であり、食や農、自然など地域資源を生かしたフードバレーとかちの取組みとも密接に関わるものであります。このため、地球温暖化への対応は、今後も地域の優位性の維持向上を図る上で、欠かすことのできない重要な課題と認識しております。 脱炭素社会の実現に向けては、その対策をコストとして捉えるのではなく、地域産業の振興や地域課題の解決と結びつけ、新しい価値を創出する視点を持って前向きに対応していくことが重要であります。 帯広市は、これまでも環境モデル都市として高い目標を掲げ、太陽光やバイオマスなどこの地域に優位性のある再生可能エネルギーの活用により、着実に温室効果ガスの削減を進めてきたところであります。また、バイオマス産業都市構想の推進を通して投資を促し、新しい仕事づくりにもつなげてきております。 今後は、2050年ゼロカーボンの実現を目指す新たな計画を策定し、これまで積み重ねてきた実績を基盤に、市民、企業などの協力を幅広くいただきながら総合的に取組みを進め、持続可能なまちづくりにつなげてまいります。 私からは以上であります。
○鈴木仁志副議長 桃井順洋農政部長。
◎桃井順洋農政部長 御質問中、物流の関係についてお答えをいたします。 農産物の流通につきましては、収穫期などに貨物の取扱いが集中するため、季節変動が大きいという課題がございます。また、農産物を運んだ後の帰りに積む荷物が少ない、いわゆる片荷輸送の発生や、小ロットでの輸送となる場合には物流コストが高くなるなどの課題があるものと捉えております。 さらに、今後想定されるものとしまして、トラックドライバー不足や北海道新幹線の整備に伴う青函トンネルの共用走行問題、並行在来線の存廃などの課題があるものと認識しております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) それぞれ答弁をありがとうございました。 今市長からも答弁いただきましたけれども、2050年ゼロカーボンの実現を目指す新たな計画を策定していくということでありますけれども、国の流れとして、脱炭素という言葉が出てから、加速度的にこの機運が高まってきているような状況にあります。今後、地域特性を生かして、新しい価値の創造、市長、一生懸命やっていただけると期待しておりますので、この辺はよろしくお願いしたいなと思っております。 それでは、順次お伺いをさせていただきたいと思います。 再生可能エネルギーの取組みについてということでお伺いしたいと思います。 日常生活や社会活動、経済活動を維持していくために欠かせないのが、エネルギーであります。私ごとになりますけれども、農業分野においても、トラクターには軽油、小麦の乾燥機には灯油、また様々な選別機械には電力と、いずれも生産活動には欠かせないものであります。 市民生活においても、日常的にマイカーなどの通勤など、エネルギーは生きていく上で必要不可欠なものでありますが、現在の社会情勢の中で、直近の電気、燃油等の価格の動向と市民生活の影響についてどのように把握しているのか、お伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田亮一都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 電気や燃料等の価格高騰は、家計に大きく影響を及ぼすものであり、これから厳寒期を迎えるに当たりまして、生活への影響はますます大きくなることが見込まれるなど、市民生活は厳しい状況にあるものと認識しております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 市民生活の影響がますます増大し、家計への影響の重さというのは十二分に認識されているということは、把握してるというのは分かりました。 次に、ゼロカーボンシティを目指す理由は、言うまでもなく地球の温暖化にあります。特に近年では、人間の活動によって大量の温室効果ガスが大気中に放出され、地球の気温が上昇し続け、気候や生物などの自然界のバランスを崩している状況が見受けられ、道内においても、極端な気温の上昇や、災害級の大雨や降雪などの因果関係ははっきりはしないまでも、天候の振れ幅も大きくなり、帯広においても最高気温の上昇など、熱中症のリスクなど身近な問題となっています。 化石燃料ありきの生活からの脱却が課題となりますが、帯広市における再生可能エネルギーの活用の状況についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 帯広市内におけます主な再生可能エネルギーの活用につきましては、一般住宅や企業において太陽光発電システムや太陽熱給湯システムを設置し、太陽エネルギーから電気や熱を得て活用しているほか、民間事業者等が大規模太陽光発電システムを設置し、発生した電気をFIT制度等により売電をしております。 そのほか、地域に賦存する再生可能エネルギーといたしまして、木質や農業残渣、家畜排せつ物などのバイオマスが活用されております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 再エネの活用は、今のお話にもあったんですけど、太陽光とバイオマスが主流を占めているわけでありますけれども、再生可能エネルギーをつくり出すことのできる手段としては、水力、風力、地熱などがありますが、一番身近で普及しているのはソーラーパネルによる発電が主流となっていると思っておりますが、この普及状況についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 今年3月末時点でお答えさせていただきますけれども、道内主要都市の一般家庭における太陽光発電システムの設置数は、札幌市が最も多いところでございますけれども、総世帯に対する普及率で見ますと、帯広市が3.4%と最も高くなっておりまして、続いて北見市が3.1%、釧路市が2.2%という状況にございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 今答弁にもあったんですけど、帯広市が3.4%で一番高いということで、これは私も知らなかったんですけれども、午前中に大塚議員のほうからも帯広の気候の話も出ておりましたけど、やはり日射量の多さとか冬の気温の低さとか、パネルの発電効率の関係もあるのかなと思っているところであります。 次にお伺いしたいと思います。 市内において新興住宅街などの屋根を見ると、ソーラーパネルを設置した住宅が目立ち、省エネ、災害対応に即した住宅が増えてきているところであります。 国の機関でもある国土交通省と経済産業省、環境省では、令和3年4月より、脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会の会合を重ね、今後の2050年カーボンニュートラルの実現に向けた住宅、建築物の対策を取りまとめているところであります。 ポイントとしては、2030年新築される住宅建築物について、ZEH、ZEB基準水準の省エネ性能が確保され、新築戸建て住宅の6割に太陽光発電が導入されること、2050年にはこれらの再生可能エネルギーの導入が一般的になることなど、将来における設置義務化の選択肢の一つとして、あらゆる手段を検討し、太陽光発電設備の設置促進の取組みを進めることなどの在り方が示されているところでありますけれども、今後帯広市としても、カーボンニュートラルに向けた取組みがより求められると考えますが、今後の方向性についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 2050年ゼロカーボンの実現に向け、来年度策定する2期目の地球温暖化防止実行計画区域施策編に基づきまして、国や北海道とも連携し、市民、事業者、行政などが協働して、温室効果ガス排出削減の取組みを進めてまいる考えでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 今後は新築される住宅、建築物については、環境に配慮した断熱性、省エネ性などを上げること、太陽光発電などエネルギーをつくることにより、空調、給湯、照明、換気など消費エネルギーを極力削減した住宅建築が求められてきますが、現在の帯広市における太陽光発電の設置促進に向けた補助制度と利用状況についてお伺いをいたします。 また、太陽光パネルの必須となる売電価格の状況についてもお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 太陽光発電システム設置者への補助制度につきましては、一般住宅に設置する場合は、太陽光発電システム単独では5万円、蓄電池との同時設置では15万円を上限に補助をしております。 利用状況でございますけれども、平成29年度以降、90件前後でほぼ横ばいとなっておりますけれども、このうち蓄電池との同時設置につきましては、制度開始の令和元年度以降、ほぼ補助額上限いっぱいの50件を維持しているところでございます。 続きまして、売電価格でございますけれども、再生可能エネルギーの固定価格買取制度におきまして、10キロワット未満の太陽光発電システムを設置した一般住宅からの買取り額は、平成24年7月の制度開始のときの1キロワットアワー当たり42円、この数字から年々下がってきておりまして、今年度は1キロワットアワー当たり17円となっております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 今答弁にありましたけども、売電価格についても下がってきているという状況は理解をいたしました。 それでは、次にお伺いをさせていただきたいと思います。 住宅に併設される太陽光発電施設の設置基準についてお尋ねをしていきたいと思いますけれども、FIT制度の創設以来、全国、道内、そして帯広においても、太陽光発電の導入が急速に進んでまいりました。先ほども述べましたけれども、2050年の脱炭素社会の実現、2030年の温室効果ガス46%削減を達成するために、再生可能エネルギーの最大限の導入が求められるというような方向性も分かっておりますけれども、この帯広市における住宅の屋根に太陽光発電を取り付ける場合のこの基準はどのようになっているのかについてお尋ねをしたいと思います。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 住宅の屋根に設置されます太陽光発電設備につきましては、建築基準法上、建築設備に該当しますことから、高さ制限のほか、建築物の構造耐力上、主要な部分に緊結することが求められております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 建築基準法によって高さ制限などの一定の決まりがあるということは分かりました。 次に、税制度に関わってお伺いをさせていただきたいと思います。 政府・与党は、固定資産税の軽減措置を2022年度で終了する方針を固めたとの報道があります。
新型コロナウイルスによる景気悪化を受け、地価上昇をしても、2021年度は2020年度の額に据置き、2022年度は商業地に限り税額の上昇を本来の半分にしてきました。地方税収を回復させ、地方税収に配慮する必要性からの動きとなっておりますけれども、この太陽光発電施設にも固定資産税が関わってくると思いますが、個人住宅の屋根の設置、事業用や土地利用パネルの課税などの区分についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 中里嘉之政策推進部長。
◎中里嘉之政策推進部長 太陽光発電施設に係る固定資産税についてですが、個人住宅の屋根などに設置される家庭用の発電設備は課税の対象外となります。事業者が売電等を目的に設置した発電施設は、償却資産として課税となります。 なお、最近では、家庭用発電の形態として、建築資材、屋根とか壁といった建築資材と一体となっているものが出てきましたが、それにつきまして通常の家屋の一部としての評価となります。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 今答弁にあったんですけども、個人住宅などの家庭用設備は対象外となると、事業者が売電目的の場合には償却資産が発生するということは理解をさせていただきたいと思います。 太陽光発電については、近年件数の増加に伴い、様々な形態の太陽光発電が出現し、住民への説明不足に起因すると思われるトラブルの事案が発生していることが、全国的に散見をされているところであります。また、設置後の維持管理、整備に係る廃棄物などに対する住民の不安など、太陽光に関わるトラブルの案件や相談などの把握状況についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 太陽光発電システムの普及当初は、法令に対する認識不足などもございましたと思われますことから、市に相談が寄せられた例は過去にはございました。しかしながら、近年におきましては、太陽光発電システムに関しての苦情や相談はなく、大きなトラブルは把握していないという状況にございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 当初、法令に対する認識不足からの相談があったが、現在は大きなトラブルはないということで理解をしていきたいと思います。 次にお尋ねしますけれども、事業系ソーラーパネルについてお尋ねをしたいと思います。 そもそも論になりますが、太陽光発電事業に使う土地や周辺環境に関する調査あるいは土地の選定や開始に当たっては、様々なことに配慮が必要となると考えます。また、太陽光パネルに反射する光が、地域住民の住環境に影響を及ぼさない配慮が必要となると考えますが、市の認識についてお尋ねをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 環境省におきましては、太陽光発電システムの設置に当たり、適切に環境配慮が講じられ、環境と調和した事業の実施が確保されることを目的といたしましたガイドラインを策定しております。また、北海道におきましては、自然環境や街並みの景観などの周辺環境との調和を図るための配慮すべき考え方を示したガイドラインを定めております。こうした国、道のガイドラインを事業者が遵守することにより、太陽光発電システムを原因としたトラブルの防止につながるものと考えております。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 今の答弁もお伺いしてたんですけども、ガイドラインのみによってトラブルを防止するのが、今の帯広市の決まりという現状であるという認識をさせていただきます。 太陽光発電は、小規模でも大規模でも、比較的導入しやすい再生可能エネルギーとして、近年、先ほどからお話ししていますけれども、急速に普及が進んでいて、大規模な施設は郊外に多いのが実態だと思っております。 都市計画区域や市街化区域、市街化調整区域、また区域外における設置条件の違いについてお伺いをしたいと思います。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 地上設置型の太陽光発電設備は、建築基準法上の建築物には該当しないため、都市計画法の区域等において設置に対しての規制はございません。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 都市計画法においても設置に対しての規制はないという答弁だったんですけども、結局、市内全域に網がかからない状態だと理解をするしかないのかなと思っております。 それで、次にお尋ねをしたいと思います。 太陽光発電事業の実施に当たっては、適切な配慮がされなかった場合、周辺への雨水や土砂の流出、高低差のあるところでは地滑りなどが発生するおそれがあると考えます。また、防災や環境の面でも、地域住民に不安を生じるものと考えております。 トラブルを回避するためには、まず何よりも地域住民とのコミュニケーションを図ることが前提となりますが、自治体のサポートも必要と考えます。帯広市における設置に向けたガイドラインや条例の必要性についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 事業者が太陽光発電システムを設置する際には、法令をはじめ国や北海道が示している、先ほど申し上げたガイドラインを遵守していくことが、まずトラブル回避につながるものと考えております。 帯広市といたしましても、こうしたガイドライン等をしっかりと周知しながら、再エネの導入促進を図っていく必要があるものと認識をしております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 再エネの導入促進というのは、現在の社会情勢において必然な状況だと考えますが、先ほどからお伺いしているんですけど、一方で、ガイドラインを示すだけでは、市民の快適な生活空間が守り切れないのではないかと考えているわけです。 これはこの最後の質問として、これは意見として述べさせていただきたいと思いますけれども、今も述べましたけれども、再エネの導入促進を図っていく必要性は誰もが認識するところであります。市としては、ガイドラインの周知を行っていくということではありますが、良好なまちづくりのためには、一方で、太陽光発電設備の規制に関する条例も必要となるのではと考えております。 全国的には、平成24年7月に再生可能エネルギーの買取り制度が開始されたのを契機に普及が進み、地域によっては事業系の設置など様々な問題が生じています。こうしたことから、設置などを規制することを目的とした単独の条例を制定する自治体が、現状増えているところであります。また、今年6月時点での公布が確認されているものとしては、全国で208条例を数えることができ、道内においても制定している自治体もあります。 あらかじめ地域住民への説明会の開催の義務づけや、罰則を設定している自治体も僅かではありますがあります。また、最近では、設置後の管理いかんによっては、地域に被害を及ぼすおそれもあり、また廃止後の処分に関する規定も設けるなど、後発の条例にはこうした規定を置くものが増えている状況にあります。 前段で、都市計画法による設置に対しての規制はないとのことですが、市内においても、市街地と郊外では住環境や空き地の状況などの違いがあり、適切な対応が求められると考えます。また、文教地区や福祉施設に隣接するなど、条件によってある程度の設置規制が必要と思いますし、実際にそのような条例も見られるところであります。 再エネ導入促進には、条例による規制が必要と考え、今後帯広市においても、他の自治体の状況などの調査研究に努め、よりよいまちづくりを目指していただきたいということを申し上げ、この点については終わらさせていただきたいと思います。 次に、次世代物流システムの構築と工業団地の開発、企業立地の将来展望ということでお伺いをさせていただきたいと思います。 まず、帯広圏内の1市3町の工業団地は、堅調な農業基盤や交通アクセスの好条件を要因として、順調に推移していると感じますが、帯広圏における工業用地の利用状況についてお尋ねをしたいと思います。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 帯広圏における工業用地の利用状況でございます。 過去に実施されております都市計画基礎調査の結果でお話しさせていただきますが、帯広圏の工業用地は、1市3町合計で1,320ヘクタールとなっておりまして、そのうち企業の駐車場ですとか小規模な敷地等を除きました1,092ヘクタールは、工業用地として利用されておりまして、結果的にはまとまった敷地としては、もうない状況にございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 帯広圏の工業用地は合計で1,320ヘクタールということで、現状、まとまった空いた土地がないということは分かりました。 次にお伺いします。 高速交通ネットワークの整備が進む中、帯広圏域を超えた管内市町村の物流ネットワークシステムの構築と工業用地の整備は、農業を基幹産業とするここ十勝においても大変重要なことだと感じております。 本別町においても、北海道製糖が砂糖の生産を来年の3月で終了、砂糖生産に関わる職員の配置転換など、本別町にとっては大きな影響があります。また、広大な敷地の土地利用についても気になるところであります。 本別インターチェンジにも近く、十勝全体を視野に入れた検討も必要とされますが、今後工業用地の整備を進めるためには、構成自治体間で情報共有や意見交換が必要と考えますが、これまでどのように行われてきたのかについてお尋ねをいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田誠経済部長。
◎吉田誠経済部長 情報共有等につきましては、令和元年度に十勝への企業立地の促進や地域産業の振興を目的に、19市町村の担当職員が情報の共有、意見交換を行う十勝地域産業活性化ネットワーク会議を設立しておりまして、本年度も10月にオンラインにより開催したところであります。 この会議の中で、帯広市土地開発公社が造成を行っております西19条北工業団地の進捗状況の共有も行ってきております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 令和元年度に会議を設立して、今お話にあったように意見交換を行っているということは分かりました。 次にお伺いをしたいと思います。 帯広市では、昭和37年から造成を開始した帯広工業団地以降、5つの工業団地が造成され、現在造成が進められてきた、今お話にあった西19条北工業団地も3期に分けて分譲。第1期は令和2年8月に完売、第2期が昨年の10月、第3期分譲についても今年の8月に完売し、分譲が終了するなど、順調に分譲が進んでいっていると認識をしております。 このようなことからも、企業の立地需要が一定程度あることの表れだと思いますが、帯広市ではこの地域の立地需要をどのように捉えているのかについてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 立地需要につきましては、帯広市が道東における交通の要衝でありますことから、これまでも運送業や倉庫業などから問合せをいただいておりまして、特に工業団地が国道や高規格道路に近く利便性のよいことが、企業の立地需要の高さにつながっているものと考えております。 また、最も古い帯広工業団地が造成されてから約60年が経過しまして、事業の拡大を検討する事業者や老朽化により工場の移転改築を検討する事業者が一定数いることも、底堅い立地需要の要因となっているものと捉えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 地域の立地状況についてお伺いをいたしました。底堅い立地需要があることは、工業団地内の状況を見ると確かに感じられると思っております。 また、帯広圏の工業用地の状況についても、先ほどのお話にもありましたけれども、好調な利用状況により、新たな企業誘致などにおける用地の確保も気になるところであります。 そこで、次に川西インターチェンジの周辺の状況についてお伺いをしていきたいと思います。 先般、地元経済界において報告書として整理された物流に係る記事も地元紙に掲載され、帯広商工会議所会頭の2期目に当たってのインタビューの中でも、物流の重要性についてのコメントもあったところであります。また、米沢市長の4期目の公約の肝としての位置づけもされているところであります。高速交通ネットワークの整備が進む今こそ、物流の必要性は注目されますし、流通に特化した団地がここ十勝には必要不可欠だと思います。 そこで、物流に関する帯広市の認識についてお伺いをしていきたいと思います。 まず、新工業団地造成における課題として考えるのが、農業振興地域の整備に関する法律、農振法だと思います。候補地は全部が農振法に基づく地域であり、農業区域が指定されていると思いますが、今後の除外手続、いわゆる農業区域から白地にする手続の流れなどについてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 桃井農政部長。
◎桃井順洋農政部長 農用地区域は、農業上の理由を確保するために定められた区域でありますことから、その区域内にある土地の農業以外の目的への転用につきましては、農振法によって制限されております。 除外の手続につきましては、農用地の転用を希望する方が、まず市に対し農振除外申請書の提出をいたします。次に、市は、関係機関への意見聴取や調整を行い、計画の変更案を公告、縦覧し、北海道知事の同意を得た上で、除外の決定公告を行う流れとなっております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 農振除外のルールや今後の進め方についてお聞きをしたところでありますけれども、農用地区域でもあり、適切な運用に努めることを求めておきたいと思います。 次に、今後の開発手法に触れていきたいと思います。 流通団地の開発に当たって、今回地域から出された要望書は、地域の皆さんで組合をつくり、組合が主体的に土地区画整理事業で宅地を造成していくという流れだと思っております。 流通団地といいますと、大きくは工業団地に抱合されると思うわけではありますけれども、既に事業が終了している西19条北工業団地については、帯広市土地開発公社による開発行為となっております。開発手法はいろいろありますが、川西インターは組合による土地区画整理事業、また西19条北区は開発行為で土地開発公社による造成、それぞれメリット、デメリットを総合的に勘案する中で開発手法が検討されると思いますが、開発手法に対する帯広市の認識についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 一般的に土地区画整理事業は、地権者の土地の減歩、換地を行い、保留地を処分することで事業費の確保をしていくこととなっておりまして、地権者につきましては、譲渡所得課税等が軽減される場合がございます。 一方、開発行為につきましては、開発事業者が地権者から土地を購入し、事業者の意向で事業を進めていくため、事業期間が短くなるなどの特徴がございます。 いずれにいたしましても、開発に当たりましては、事業の規模や開発のスピード、さらには地権者のリスクなど様々なことを勘案しながら、開発手法を選択していくことになるものと認識をしております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 開発手法の市の認識についてお伺いをいたしましたが、リスク管理も重要となりますので、適切な判断の下に進めてほしいと思います。 次に、区域の変更について触れたいと思います。 川西インターチェンジの流通団地の造成に当たっては、基本的に市街化調整区域から市街化区域への編入が伴うと認識をするところであります。 市街化区域と市街化調整区域は、北海道が帯広圏都市計画区域の整備、開発及び保全の方針、いわゆる区域マスタープランにおいて定めているところから、区域の変更においては北海道との協議が必要と考えます。今回の要望を受けて、北海道と協議がなされているのか、また北海道との協議の状況についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 帯広川西インターチェンジ地区土地区画整理組合設立準備委員会からの要望書を受けまして、市街化区域編入の可能性等につきましては、北海道との打合せを始めているところでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 今のお話にありましたけれども、帯広川西インターチェンジ地区土地区画整理組合設立準備委員会からの要望書の提出を受け、市街化区域編入の可能性などについて北海道との打合せを始めたということを、確認をさせていただきたいと思います。 次にお伺いをさせていただきたいと思います。 川西インター地区の流通を目的とした団地開発の現実の土地利用については、土地利用を誘導する用途地域というものが定められ、この用途地域によって建物用途が規制されることになります。 西19条北工業団地については、工業地域という用途地域が指定されていますので、土地利用の方向で見ますと、おおむねこの用途地域が指定されているのではないかと思っておりますが、現時点における帯広市の用途地域の指定の考え方についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 用途地域につきましては、望ましい市街地の形成を誘導するため、都市全体にわたる都市機能の配置や密度の観点から検討しまして、区域マスタープランや都市マスタープランの将来像との整合を図っていく必要がございます。 帯広市では、帯広圏用途地域指定基準に基づきまして、土地利用の密度と都市全体にわたる住居、商業、工業、その他の都市機能の配慮を考慮しながら、用途地域を定めてきたところでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 西19条北工業団地の用途地域は工業地域ということで、川西インターチェンジ地区の開発も同様の用途地域になることが考えられると思います。用途地域のパンフレットを見ますと、工業地域は住宅の建築も可能となります。川西インターチェンジ周辺の物流団地では、流通業務に特化させた住宅を排除した土地の利用への誘導を進めていく必要があると考えますが、建物用途の混在を防ぐため、都市計画としてどのような手法があるのかについてお尋ねをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 帯広市では、建物用途の混在を防ぐ手法といたしまして、地区計画を定めることにより、地域の特性にふさわしい環境となるよう建築物の用途を制限しております。 一例を挙げますと、西19条北地区におきましては、用途地域上、工業地域でありまして、住宅の建設は可能となるところでございますけれども、地区計画におきまして、住宅や共同住宅のほか、500平方メートルを超える店舗やパチンコ店等の建築は規制をしているところでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 用途の制限については分かりました。 次に、要望という形で触れたいと思っております。 物流業務団地については、当然多くの方の働く場としての土地利用になるわけですが、西19条北工業団地でも問題となりましたが、働く人たちのお昼の御飯、お弁当を買う場所がなく、付近のコンビニに人が殺到して、お弁当がなくなったり、会計に時間がかかったりすることなど、不便さが問題となったところでもありました。こうした状況から、西19条北工業団地では、コンビニの立地を許容しているところであります。私も現場を見ていますが、コンビニが1軒あるだけでも、工業団地に隣接しているコンビニの混雑度はかなり軽減されているような気がしているところであります。 川西インター地区の流通団地区域内においても、こうした物販施設は必要だと思いますし、当該地の周辺における物販店を見渡すと、南は南帯橋を渡った愛国にあるコンビニ、北は清流地区にあるコンビニとして、一定程度の距離が今離れている状況にあると思います。 仮に川西インター地区の流通業務団地の開発が進めば、そこで働く人たちに必要な利便施設、物販施設など、そういうものが最低限必要になってくるのではないかと考えておりますので、また、この土地利用のゾーニングの中で、利便性施設の立地も視野に入れた、そのようなことも検討をしていただきたいということを求めておきたいと思います。 次にお伺いさせていただきたいと思います。 地権者から帯広市に提出された流通業務団地開発への支援要請、この要望書の提出者については、正式な組合ではなく、現時点では組合の設立に向けた準備委員会と先ほどの答弁でお聞きをしているところであります。今後、正式な組合の設立に向け、どのようなプロセスを進んでいくのでしょうか。 また、帯広市は組合の設立認可権者であるとも聞いております。組合の設立認可に向けて、どのような視点で認可を検討していくのでしょうか、この点についてお尋ねをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 組合設立準備会は、組合の設立に向けまして基本調査や現況調査を行い、組合の定款及び事業計画案を作成した上で、帯広市に対しまして施行地区の公告について申請をすることとなります。この公告の後、組合におきまして地権者等の同意書を取りまとめまして、認可申請を行うこととなります。 帯広市は、この認可に当たりまして、健全な市街地の造成に必要な計画であることや保留地処分などの事業計画の確実性などにつきまして、申請内容の審査を行うものでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 認可の手順についてお尋ねをしました。私どもは、これは難しいことではありますが、手順については理解をしたいと思います。 次に、この認可後の組合と帯広市の関係についてお聞きをしたいと思います。 認可後は、組合として様々な手順を経て造成工事を進めていくことになりますが、認可権者として組合設立期間中、どのような関係性になるのかということも疑問に思っているところであります。 基本的には、組合施行の土地区画整理事業でありますから、組合が責任を持って造成工事に当たっていくこととなります。 そこでお伺いしますけれども、帯広市と土地区画整理組合との関係性についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 組合は設立認可後に、工事の施工や換地計画の決定、換地処分などについて主体的に行っていくこととなります。帯広市は、事業が適正かつ円滑に執行されるよう、組合が経営意識やコスト意識を徹底し、事業費の圧縮、事業施行期間の短縮など、適切な事業運営に努めていくよう指導していくこととなるものでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 帯広川西インターチェンジ地区の土地区画整理事業については、基本的に組合の施行となるわけでありますから、帯広市の支援は今のところ打診はないとお聞きをしております。 しかしながら、工業系の土地区画整理事業を民間で実施している事例は皆無である中、相当のリスクを覚悟で地権者の皆さんは開発にかじを切ったところであります。そして、この開発計画は帯広市のみならず、管内町村、さらには東北海道の農産物輸送にも大きな発展をもたらす可能性を秘めていると考えます。 そういった意味では、何らかの支援要請があれば、一定程度検討する余地があるのではないかと考えますが、現状における考えについてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 現時点で組合から具体的なお話はございませんけれども、支援の要請があった場合には、技術的な援助に加えまして、支援内容についての事業効果や必要性など総合的に勘案した上で、対応について検討していく考えでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 今お話にあったんですけど、支援要望が出た場合、丁寧な対応を求めていきたいと思います。 次にお伺いをしたいと思います。 道東の内陸部に位置する帯広インターチェンジ地区の物流団地は、道東と道央、苫小牧をつなぐ立地条件に恵まれ、高速道路網の整備により利便性に恵まれる、各地の生産拠点を結ぶハブ機能を持ち合わせた拠点ともなり、物流、生産、加工、保管等、様々な関連企業の誘致が考えられます。 しかしながら、西19条北工業団地とは違い、この団地は民間開発によって造成された宅地であり、その多くは地権者が財産として強いて保有するものであります。こうした土地であっても、東北海道の物流拠点として発展していくためには、帯広市が積極的に関わり、企業誘致や企業立地補助金などを駆使しながら、企業を呼び込んでいく必要があると考えますが、現時点における民間開発における企業立地に対する帯広市の認識についてお尋ねをいたします。
○鈴木仁志副議長 吉田経済部長。
◎吉田誠経済部長 これまでも帯広市では、企業誘致の観点から、帯広市企業立地促進条例に基づきまして、助成金の支給や固定資産税の免除などを行ってきております。お話の件につきましても、事業化した段階で、立地を検討している事業者に対し、支援制度の周知などを通じて、企業立地を促進してまいりたいと考えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) やっぱりこの点について、企業誘致の呼び水としてこの施策というのは当然必要とされますので、この点についても充実を求めていきたいと思います。 次に、お伺いしたいと思います。 物流拠点として今後物を集め、販売を拡大するためには、多様な取組みが必要となります。基本的には、基幹産業の農産物を含めた製品を大消費地に届ける役割もあります。交通手段としては、高速道路や鉄道などの交通網のほか、航路が考えられます。 現在の状況において物流拠点を強化しても、物の流れは札幌や苫小牧港に向くのが多数を占めるのではないかと思いますが、航路として最寄りの十勝港の位置づけは重要となりますが、十勝港の活用について、市の考え方についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 桃井農政部長。
◎桃井順洋農政部長 現状、十勝港は、小麦やバレイショなどの輸送に利用されておりますが、定期航路がないということや、フェリー等を就航するには施設整備への投資が必要となるなどの課題があるものと伺っております。 十勝港は、帯広市から最も近い港湾であり、帯広広尾自動車道の延伸により、交通アクセスのさらなる向上が見込まれますことから、農産物の輸送拡大につきまして、広尾町をはじめ関係機関等と協議をしていく必要があるものと考えております。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 今お尋ねしたんですけども、当然、十勝港の地理的重要性については十分認識されていると思いますが、中・長期的視点に立って今後川西インター等のことを考えると、今の時期が一番重要な時期になるのではないかと思っておりますので、今まで以上に協議や要請活動も含めて、この機運を高めていくことを求めておきたいなと思います。 次にお伺いをしたいと思います。 帯広川西インターチェンジ地区の新しい物流団地の開発、そして物流に関する2024年問題、高速交通ネットワークの整備充実など様々な事柄を交えながら、物流というキーワードで質問させていただきました。 帯広川西インターチェンジ地区の開発が軌道に乗れば、まさしくここ十勝の発展につながると考えています。そのためには、この大切な農地でもありますけれども、地権者をまとめ、北海道の理解を得ながら、市街地区域を編入するとともに、速やかなインフラ整備を進め、日本の食料備蓄基地として大きな役割を持つここ十勝・帯広に、食に関する物流拠点を整備することが、何よりも最優先されるのではないかと考えます。 そこで、今後市街化区域の編入手続が本格化する中で、この不安を抱える地権者の皆さんとどのような関わりを持ちながら今後進めていくのか、市の認識についてお伺いをいたします。
○鈴木仁志副議長 和田都市環境部長。
◎和田亮一都市環境部長 帯広川西インターチェンジ周辺は、物流拠点としての優位性がある一方で、インフラ環境の整備が整っていないことのほか、帯広圏に決められております市街化区域の編入枠がタイトな状況にあるというのは事実でございます。 しかしながら、実施に当たりましては、様々なこうした課題を一つひとつクリアしながら進めていかなければならないと考えておりまして、関係機関との協議に当たりましても、地権者等ともしっかりと情報共有をしながら進めていく考えでございます。 以上です。
○鈴木仁志副議長 西本議員。
◆17番(西本嘉伸議員) 以上、物流拠点構想について、農地からの開発の整合性、今後の手順、市と地権者の関わりについてお伺いをさせていただきました。北海道の打合せも始まったということでございますので、今後に期待をしたいなとも思っております。 最後に、意見として述べさせていただきたいと思います。 現在、物流は危機的な状況を迎えようとしています。以前の一般質問でも、農産物の視点から物流の流れと道内と帯広の状況、地理的位置関係や鉄路、航路などの輸送状況について触れてまいりました。 既に報道などでも問題提起されているのが、2030年度に計画されている北海道新幹線の札幌延伸を受け、存続の危機にさらされている貨物輸送であります。青函ルート問題と総称されるこの問題は、これまでも鉄道輸送関係者の間では取り沙汰されていましたが、2030年度が迫る中、現実的なリスクとしての認識が経済界や物流業界に急速に広まっている状況にあるところであります。 並行在来線と共用走行問題など、どのような方向に持っていくのかという点の問題等もありますが、一方でまた、今回の物流拠点における取組みは重要となってくると考えております。 今後、川西インター周辺の地理的優位性を最大限に生かし、円滑かつ安定的な物流を確保することは、行政の役割であると考えております。北海道をはじめ各団体とのつながりを創出し、次世代に向けた物流システムの構築を求め、私の質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。
○鈴木仁志副議長 以上で西本嘉伸議員の発言は終わりました。 ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度とし、散会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鈴木仁志副議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 本日はこれをもちまして散会いたします。 午後3時57分散会...